代表的な日和見感染菌であり院内感染や高度多剤耐性株の出現が問題となっているセラチアマルセッセンスとその近縁種(Sma complex)のグローバルな大規模ゲノム解析を行い、14系統の同定し、各系統と既知菌種の関係を明らかにした。また、各系統のゲノムサイズやGC含量に違いを明らかにし、その違いが外来遺伝子の獲得によることや系統ごとの外来遺伝子の獲得様式の違いを示した。さらに、臨床及び病院環境由来株が大部分を占める2系統を同定し、これら2系統に耐性遺伝子・変異が顕著に集積していることなどから、これらがSma complexの中の院内環境適応系統であると結論づけた。
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