アレナウイルスのmRNA(vmRNA)は5′末端にcap構造を持つが、3′末端はポリA付加を受けない特徴がある。人工的に合成したvmRNA様RNAを用いたレポーターアッセイにより、1) vmRNA 3′-UTRのORF直下のごく一部の領域(proximal region, PR)及びその部分のRNA2次構造が翻訳に重要な役割を果たすこと、2) vmRNAの翻訳はウイルスタンパク質非依存的かつ細胞mRNAの翻訳に必要なポリA結合タンパク質(PABP)非依存的であることを明らかにした。さらに、3) 組換えLCMVを用いて、PR配列に変異を加えることで外来遺伝子の発現量を制御できることを示した。
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