環状ペプチドをファルマコフォアとして、抗体並みの高い標的特異性もつ高性能創薬候補分子を創成できる。本研究ではHGFに対して高い特異性で結合し、同時にHGFを阻害する環状ペプチド(HiP-8)を取得することに成功した。また、標識HiP-8分子を検出用分子として、ヒトがん移植マウスモデルでPET診断を実施し、HiP-8はPET診断用分子として高い性能をもつことを検証した。HGF-MET受容体系を含め、細胞増殖因子受容体の活性化は、発がん、がん転移や薬剤耐性に代表される治療抵抗性に関与する。本研究で取得された分子・技術は、細胞増殖因子・受容体活性化の特異検出のための診断・治療につながると期待される。
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