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2022 年度 研究成果報告書

転移前微小環境における新しい免疫学的血栓形成機構の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19H03506
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分50010:腫瘍生物学関連
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

丸 義朗  東京女子医科大学, 医学部, 教授 (00251447)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード転移前微小環境 / 血管透過性 / 血液凝固 / TLR4 / S100A8
研究成果の概要

我々はこれまでに、がんの転移には転移する前の段階で、転移前微小環境が形成されることを見いだしてきた。転移前微小環境とはがん微小環境に類似した炎症様の環境であり、TLR4内因性リガンドであるS100A8が引き金となる。本研究では、S100A8のTLR4/MD-2結合領域を標的としたS100A8多価型ペプチドが大腸がんxenograftモデルにて腫瘍増殖を抑制することを見いだした。また、急性呼吸窮迫症候群の発症にS100A8を介したTLR4/MD-2経路が関与することを示唆し、S100A8-TLR4/MD-2経路はがんだけでなく、様々なS100A8が関与する疾患の分子標的となる可能性を示唆した。

自由記述の分野

腫瘍生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

がんによる主たる死因は遠隔臓器への転移によるものであり、その戦略的対応策は世界的に大きな課題である。我々はこれまでがん細胞が転移する前の肺(転移前肺)では、がん細胞の存在なしでも、白血球の動員と血管透過性亢進、すなわち炎症が発生していることを世界に先駆けて提唱してきた。その分子機序の一つとしてエンドトキシン受容体であるTLR4/MD-2複合体の内因性リガンドであるS100A8が関与することから、S100A8が関与する転移前微小環境形成の分子の機序を解明することは、転移性がんを標的とした治療薬に発展する可能性がある。

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公開日: 2024-01-30  

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