研究課題/領域番号 |
19H03509
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
富岡 佳久 東北大学, 薬学研究科, 教授 (00282062)
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研究分担者 |
塚本 宏樹 国際医療福祉大学, 福岡薬学部, 准教授 (70423605)
秋山 泰利 東北大学, 薬学研究科, 助教 (70635557)
松本 洋太郎 東北大学, 薬学研究科, 講師 (90420041)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | CD73 / CD39 |
研究実績の概要 |
本研究は、新規がん免疫療法の低分子創薬を行うため、①CD73またはCD39の酵素活性を阻害あるいは上昇させる化合物を探索し、②有機化学的構造展開から構造最適化を図り、③取得した化合物の免疫賦活作用や抗腫瘍効果を細胞・個体レベルで評価することを目的とする。 2019年度にヒトCD39(ATP/ADP脱リン酸化酵素)も阻害する2種の候補化合物を得ていたが、今年度はさらにスクリーニングを進め、合計3種(10uMで67%、54%、16%の阻害率)の候補化合物を得た。これらについて、CD73(エクト-5'-ヌクレオチダーゼ)およびアルカリホスファターゼ(ALP)阻害作用をマラカイトグリーンリン酸比色定量法あるいはp-ニトロフェニルリン酸の比色定量法によりそれぞれ評価したところ、CD73(10uMで39%、47%、51%)およびALP(8.9%、<=0.1、<=0.1)であった。CD39のみを阻害する化合物を得ることはできなかったが、今後、構造活性を検討することで構造最適化の情報を得られることが期待できる。さらにCD73についても評価を行ったところ新たに3種の候補化合物を得ることができ、本事業で16種の化合物を得られることとなった。これらの化合物の解析についても引き続き検討する。 化合物による治療効果を評価する目的で、CD73酵素の動態を検討していたところ、非細胞画分における酵素活性の存在が示唆された。一方、がん細胞由来のエクソそー無におけるCD73の存在を示唆した報告もあったことから、HEK293細胞にCD73を強制発現させ、その培養上清エクソソームを回収し、ウエスタンブロット解析を行った結果、エクソソームにおけるCD73の存在を確認した。このことは、血中のCD73-エクソソーム量が薬物投与時におけるバイオマーカー候補となることを示唆する重要な知見であると考えられた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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