研究課題
近年、虐待やHikikomoriなど劣悪な生育環境は、成人が患う多くの精神疾患において最高レベルの危険因子の一つであると言われおり、適切かつケアの確立は喫緊の研究課題である。これまで様々な動物モデルを用いた基礎研究が展開されてきたが、生育環境が社会的集団生活における行動、つまり普段の行動にどのような影響を与えのるかについては未だ明らかにされていない。本研究の目的は、虐待やHikikomoriのモデル動物を用い、研究代表者らが近年開発した社会的集団における長期間の定量的行動解析が可能な新システムAR-LABO (Augmented Reality-based Long-term Animal Behavior Observing system)と、脳領域特異的に神経活動の制御が可能な化学遺伝学を用い、「幼少期生育環境」‐「社会的集団での行動表現型」‐「責任脳領域」の関係を明らかにし、被虐待やHikikomoriの神経基盤の理解を目指すことである。そのために本研究においては、<1>AR-LABOによる母子分離/思春期社会的隔離モデルマウスの社会的集団における行動学的特徴の同定;<2>母子分離/思春期社会的隔離モデルマウスの行動を制御する神経活動の操作と神経回路の同定;<3>ケア/治療法の開発の3課題を遂行する。2022年度はDREADD用のAAV- hSyn-FLEX-hM3Dq-mCherryベクターを側坐核へ注入し、CNOにより活性化することをc-Fos発現を指標にして確認した。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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