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2019 年度 実績報告書

連関する全臓器の恒常性変化を可視化する技術を利用した認知症の超早期診断法開発

研究課題

研究課題/領域番号 19H03561
研究機関京都大学

研究代表者

山本 正道  京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (70423150)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードアデノシン三リン酸 / アルツハイマー病モデルマウス
研究実績の概要

アルツハイマー病モデルマウスにGO-ATeam2を全身の細胞質内にて発現させることで、細胞レベルでATP量を定量的かつ経時的に計測する事ができるATP可視化マウスを交配した後に、脳内全領域におけるATP分布を詳細に検討するため、急性スライス法を用いて2光子顕微鏡にてATP量の分布を細胞レベルで詳細に調べた。その結果、脳内の特に大脳皮質及び海馬にてアミロイドプラークが蓄積する12ヶ月齢では脳内の特に海馬領域にてパッチ状にATP量が低下していた。更に、このATP量低下時期を遡って検討すると、これまで異常が報告されていない2ヶ月齢で海馬のCA1, CA3, DG領域の特に樹状突起にてATP量の有意な低下が認められた。そこで、この時期にATP量変動している臓器を全臓器を対象に蛍光実体顕微鏡を用いてATP量を定量的に計測する事で検討した。その結果、膵臓と骨格筋にてATP量が変動している事を見出す事に成功した。そこで、現在はこの2つの臓器に対して、変動している代謝回路と代謝産物を検討するために、メタボローム解析を行っている。メタボローム解析の結果から、核酸代謝異常が起こり、特に核酸の合成系が亢進する一方で分解系が抑制されている傾向が見られた。また、上記の2つの臓器の機能が正常であるかを検討した。その結果、骨格筋では運動時におけるATP量の低下が観察されたが、休憩時における回復能が低下している事を見出すことに成功した。また膵臓ではインスリン分泌能が低下傾向にあった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

アルツハイマー病モデルマウスの初期過程で異常となる能以外の臓器を2つ発見した。また、この臓器は共に機能異常である可能性を見出した。更に、代謝パターンが変化し、新たな変動メタボライトを選択できる可能性がでてきた。

今後の研究の推進方策

アルツハイマー病モデルマウスの超初期過程で血液サンプルから能以外の臓器で見出したメタボライトまたはその周辺メタボライトの変化を見出す事ができないかを検討する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] マウス生体内のATP可視化技術によるアルツハイマー病の解明2019

    • 著者名/発表者名
      山本正道
    • 学会等名
      日本認知症学会

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公開日: 2021-12-27  

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