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2019 年度 実績報告書

ウイルスゲノム組み込みと生体機能情報のリアルタイム血中可視化による革新的肝癌制御

研究課題

研究課題/領域番号 19H03568
研究機関聖マリアンナ医科大学

研究代表者

伊東 文生  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (90223180)

研究分担者 山本 博幸  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (40332910)
渡邊 嘉行  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (90329243)
渡邊 綱正  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (20338528)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードウイルスゲノム組み込み / HBV / 生体機能情報 / 血液診断 / 肝癌
研究実績の概要

B型肝炎ウイルス(HBV)関連肝癌では、HBVゲノムがヒトゲノムに組み込まれることが発癌の主因であり、その制御は最重要課題の一つである。研究代表者らは、ウイルスゲノムのヒトゲノムへの新規の組み込み解析法(G-NaVI 法)の開発に成功し(特許出願中)、HBV、ヒトパピローマウイルス(HPV)でその有用性を明らかにした。これらを発展させ、血液のみでHBV組み込み部位および関連する生体機能情報を可視化することができるかを明らかにすることは重要である。
本研究では、HBVゲノムのヒトゲノムへの組み込み部位をG-NaVI法で同定し、血液中の循環腫瘍DNAで同部位を検出できる系を開発することを目的とする。また、血清を対象に癌特異的シグナルの可視化と遊離DNA、無標識循環腫瘍細胞の検出系を確立することを目指した。
いくつかのDNA抽出キットを用いて、G-NaVI法に適した抽出方法を決定した。抽出したDNAを断片化後、いくつかのキャプチャーキットを用いて、HBVゲノムキャプチャに最適な方法を決定した。HBVゲノム組み込みヒトDNAを回収し、Baitsを除去したのち、ロングリード次世代シーケンサーを用いて配列を決定することに成功した。次世代シーケンサーで検出されたHBV組み込み部位を増幅するPCRプライマーを設計し、サンガーシーケンサーで配列決定を行い、結果の検証を行った。
HBVを対象に、血液検体のみでHBVゲノム組み込み部位および関連する生体機能情報を可視化することにより、癌超早期診断や発癌リスク判定などの個別化医療への応用につながる研究成果をあげることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

HBVゲノムキャプチャ法の至適化をする過程で、当初の想定に反し、FFPE標本からのDNAは、断片化が著しく、さらに想定を超えるHBV DNA組み込みの複雑性が判明した。研究遂行上、高精度のHBVゲノムキャプチャが不可欠なため、ゲノムキャプチャ法の評価実験の追加実施、キャプチャDNA用NGS解析の至適化実験を追加して実施し、再実験結果を評価する必要性が生じたため。

今後の研究の推進方策

HBVを対象に、血液検体のみでHBVゲノム組み込み部位および関連する生体機能情報を可視化することにより、癌超早期診断や発癌リスク判定などの個別化医療への応用を目指し、研究を推し進めていく。また、各研究項目の連携を強化し、研究全体の遂行、目的の達成に向け邁進する。

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公開日: 2022-12-28  

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