研究課題/領域番号 |
19H03627
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
鳴海 覚志 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 分子内分泌研究部, 室長 (40365317)
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研究分担者 |
金蔵 孝介 東京医科大学, 医学部, 准教授 (10508568)
伊原 健太郎 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 研究員 (90647207)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 液液相分離 / SAMD9 / MIRAGE症候群 / 先天性疾患 / 単一遺伝子疾患 |
研究成果の概要 |
生細胞イメージング技術およびタンパク質精製技術を駆使してSAMD9と液液相分離の関わり、および変異による影響を検証した。全長SAMD9分子の安定的な産生および精製に成功し、タンパク質溶液が塩強度依存的に液滴形成を示すことを示した。変異体を発現する293細胞では亜ヒ酸誘導性のストレス顆粒合成が低下したが、E974K変異体の精製サンプルは液滴形成が保持されていた。変異の影響は核酸結合能などSAMD9の液滴形成以外の機能に影響している可能性がある。精製タンパク質サンプルを用いたクライオ電顕解析に挑戦したが、グリッド上でSAMD9が凝集する現象を制御しきれず、十分な観察にはいたらなかった。
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自由記述の分野 |
小児内分泌学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
SAMD9/SAMD9Lは先天性疾患MIRAGE症候群および小脳失調汎血球減少症候群の責任遺伝子であるが、これら分子の機能は不明であった。本研究を通じ、SAMD9/SAMD9Lが液液相分離に関与する分子であることを示し、その分子病態の背景には細胞内での適切な分子集合の障害がある可能性を示唆した。今後のMIRAGE症候群および小脳失調汎血球減少症候群の分子病態解明に向け重要な知見を得ることができた。研究期間中に臨床症例に対する遺伝子解析を積極的に進めた。研究プロジェクト全体としては、4年間の研究期間中に9編の査読つき英文論文を発表し、今後の研究基盤を形成する知見を提供した。
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