研究課題/領域番号 |
19H03646
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
下川 宏明 東北大学, 医学系研究科, 客員教授 (00235681)
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研究分担者 |
宮田 敏 帝京大学, 公私立大学の部局等, 教授 (60360343)
佐藤 公雄 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 准教授 (80436120)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 大動脈瘤 |
研究成果の概要 |
胸部大動脈瘤TAAは、大動脈破裂や突然死を引き起こす致死的疾患である。TAAは、依然として内科的根治療法のない致死性疾患であり、降圧以外に有効性の証明された治療薬は無い。また、経過観察中に急速に進行して瘤破裂を来す症例も依然として多く、新たな病因蛋白の探索と根本的治療薬開発が求められている。我々は、患者由来の大動脈組織や大動脈血管平滑筋細胞を用いて網羅的解析を行い、新規病因蛋白のスクリーニングを行い、新規病因分子SmgGDSを発見した。このSmgGDSは伸展刺激センサー分子であることを突き止め、SmgGDSを血管平滑筋細胞において欠損させることにより、TAAモデルマウスの開発に成功した。
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自由記述の分野 |
循環器内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでのTAA治療に関する臨床研究は、いずれも降圧薬の有効性の検証に留まってきた。かつて注目されたMarfan症候群患者におけるアンジオテンシンII受容体阻害薬による上行大動脈瘤拡大の抑制効果については、大規模比較試験により、他の降圧剤に対する優位性は否定された。従って、TAAの病因分子に着目した内科的治療薬は皆無であり、今回発見したSmgGDSに着目した治療薬開発はTAAの新しい治療法開発に繋がり、学術的・社会的意義が高いと考えられる。
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