本研究は、各種細胞特異的Fli1欠失マウスを活用し、SScの発症初期の遺伝子プログラムの異常を同定することを目的に立案された。主な研究成果として、①活性化Fli1+/-B細胞は活性化マクロファージ存在下でTLR9依存性にIL-6を過剰産生する、②Fli1の発現低下はnewly formed B細胞の割合を増加させ、特にB-1a B細胞様の形質を持つ細胞の割合を増加させる、③Fli1 BcKOマウス脾臓のNF-B分画にはage-associated B細胞が含まれている、の3点が明らかとなった。以上より、SScの初期病態の形成にB細胞におけるFli1の発現低下が関与している可能性が示唆された。
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