研究課題/領域番号 |
19H03689
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
松岡 雅雄 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (10244138)
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研究分担者 |
安永 純一朗 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 講師 (40362404)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | HTLV-1 / 成人T細胞白血病 / HBZ / ウイルス発がん |
研究成果の概要 |
ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)のマイナス鎖にコードされるHTLV-1 bZIP factor(HBZ)の病原性発現機構を解析した。IL-6欠失によりHBZの病原性が亢進することを見出し、その機構として制御性Tリンパ球への分化が促進されIL-10の発現が増加し同時にHBZがIL-10受容体から下流シグナルの変調を起こし増殖を促進することを明らかにした。HBZ RNAが核内に局在する機構を同定して、それがレトロウイルスアンチセンス鎖に共通する機構であることを示した。HBZ RNA, HBZタンパク質のエピゲノム変化機構を解析しTAp73の活性化機構、発がんにおける意義を明らかにした。
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自由記述の分野 |
血液内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
HTLV-1感染者は本邦に多くATL発症は社会的問題となっている。本研究はHTLV-1による新たな発がん機構を明らかにし、今後の治療法開発を進める上で有用な情報を提供した。また、HBZ mRNAがタンパク質をコードするだけでなくRNA自身も機能を有することを世界に先駆けて明らかにしたが、その機構をさらに解明し、レトロウイルスアンチセンス鎖に共通する性質であることを示したことは今後のレトロウイルス研究に大きな貢献が期待できる。
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