研究課題
マウスの免疫に用いる不活化全粒子を作出するため、当該ヒトノロウイルスをin vitroで増殖させ、濃縮を試みたが、濃縮の過程でタンパク質量換算で50%程度のロスが出ることに加えて、最終年度までにウイルスの飛躍的な増殖効率の改善が認められなかったため、不活化粒子をワクチン抗原として検討する実験は今後の課題とした。GII.4型VLPを抗原とした免疫投与ルートに関する実験に関しては、昨年度、腹腔内投与、経口投与したマウスから調整した血清を用いて実験を行った。今年度はGII.4型VLPをアジュバントの添加無しに経口投与を行ったマウスや、経鼻投与を行ったマウスから腸管洗浄液と鼻腔洗浄液を採取し、そこに含まれる分泌型IgAの、ウイルス中和効果を検討した。その結果、腸管洗浄液には中和活性を有する抗体が十分に含まれていることが明らかになったが、鼻腔洗浄液を用いた場合は中和効果の判定が出来なかった。これは、鼻腔洗浄液中に含まれる抗体量が少なく、また液中に含まれる分泌酵素などの影響が原因である可能性が高いため、洗浄液を精製、濃縮する必要性があることが示唆された。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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