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2020 年度 実績報告書

小児気道狭窄に対する胚性幹細胞由来軟骨を用いた新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19H03720
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

渕本 康史  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任教授 (40219077)

研究分担者 黒田 達夫  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (60170130)
梅澤 明弘  国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 再生医療センター, 副所長/再生医療センター長 (70213486)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード気道狭窄 / ES細胞 / 軟骨 / 小児
研究実績の概要

ES細胞を細胞ソースとする軟骨パッチグラフト製造を確立し、面積が1平方センチメートル、厚さが0.5センチメートルの軟骨片を安定して製造できるようになった。さらなるサイズアップを目指し、作成の段階で基盤となるシートの大きさや形を変えて研究を行っていく。今年度は、ヒトES細胞由来軟骨のウサギへのパッチ移植を行い、経過を短期観察した。ウサギへのパッチ移植はウサギに全身麻酔をかけて1x1cm大の孔を開け、そこにパッチ移植を行った。パッチ移植のグラフトとしてはヒトES細胞由来軟骨、他家ウサギの気管を使用したが、1週間程度でいずれも呼吸不全で死亡した。病理ではグラフトへの単核球浸潤とフィブリンによる内腔の狭窄が著名であったために気管狭窄による呼吸不全が死因と判断した。以上の結果から異種ならびに同種の気管または軟骨グラフトへの拒絶反応による狭窄が考えられた。コントロールに自家移植も行ったが、これも狭窄を認めたために手技的な面での検討の可能性も含めて現在、行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ES細胞を細胞ソースとする軟骨パッチグラフト製造を確立し、軟骨のサイズアップを行っている。ヒトES細胞由来軟骨を主として種々のグラフトを使用してウサギにパッチ移植を行った。

今後の研究の推進方策

ヒトES細胞株由来の軟骨誘導作成の確立を図るとともに、更なるサイズアップを図る。またヒトES細胞株由来軟骨の腫瘍化、感染性の安全評価も継続して行っていく。
次にウサギへのパッチ移植の手技ならびに拒絶を回避するための方法を検討する。拒絶を回避するための方法としては高圧脱細胞化処理や免疫抑制剤の投与を検討する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 小児気管疾患の再生治療2021

    • 著者名/発表者名
      川見明央,渕本康史
    • 雑誌名

      Organ Biology

      巻: 28 ページ: 52-58

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Long-term observation of airway reconstruction using decellularized tracheal allografts in micro-miniature pigs at growing stage2020

    • 著者名/発表者名
      Ohno Michinobu、Fuchimoto Yasushi、Higuchi Masataka、Yamaoka Tetsuji、Komura Makoto、Umezawa Akihiro、Hsu Huai-Che、Enosawa Shin、Kuroda Tatsuo
    • 雑誌名

      Regenerative Therapy

      巻: 15 ページ: 64~69

    • DOI

      10.1016/j.reth.2020.04.010

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 小児気道狭窄に対する胚性幹細胞由来軟骨を用いた新規治療法の開発2020

    • 著者名/発表者名
      渕本康史、絵野澤 伸、梅澤明弘
    • 学会等名
      第120回日本外科学会WS17

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公開日: 2021-12-27  

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