研究課題/領域番号 |
19H03735
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
篠原 尚 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70319549)
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研究分担者 |
倉橋 康典 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10834822)
宇山 一朗 藤田医科大学, 医学部, 教授 (60193950)
池田 正孝 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80335356)
石田 善敬 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (80447664)
能城 浩和 佐賀大学, 医学部, 教授 (90301340)
隈本 力 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90834820)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 人工知能 / 深層学習 / 手術支援 / ロボット支援手術 / 結合組織 |
研究実績の概要 |
研究2年目となる2020年度は,ロボット支援胃切除術20例の手術動画から抽出した静止画を使用し,郭清組織と動脈や膵臓に介在する剥離可能層を規定する疎性結合組織線維の深層学習アルゴリズムを作成した。教師データの均一化を図りながらアノテーションの精度も向上させることにより,より外科医の感覚に近い推論ができるようになった。結合組織以外の解剖学的ランドマークのセマンティックセグメンテーションにも取り組んだ。癌の手術で残す側の器官である膵実質や神経のAI認識モデルを構築するため,結合組織認識に用いた教師データビデオを用い,アノテーションと推論を繰り返した。年度後半には対象術式を胃癌手術からロボット支援下直腸癌手術や肺癌手術,腹腔鏡下鼠経ヘルニア手術にまで広げ,臓器横断的認識が可能かどうかの検証に入った。さらに新しいGPUを導入し,またアルゴリズムの簡略化,効率化を繰り返し行うことにより,AI認識の即時性を追求した。その結果16fps (frame per second)まで高速化できたため,手術室での実装実験に対する準備が整った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究期間2年の段階で,ほぼ計画通りの進捗が見られている。ただし,コロナ禍で学会発表の機会が少なかったのは悔やまれる。共同研究者とはWebでオンライン会議を行い,進捗状況を共有するようにした。胃癌手術の結合組織認識についてはほぼ満足いく精度が得られてきたため,論文発表に取り掛かった(2021年にSci Rep誌に掲載)。
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今後の研究の推進方策 |
AIが高い精度で目的とする解剖学的ランドマークを認識できることが確認でき,教育用としては十分日常使用できる目途が立った。次年度は実機を手術室に持ち込み,実際の手術現場でリアルタイムに推論可能かどうかの検証を中心に行う。また,胃以外の臓器,および結合組織以外の解剖学ランドマークについてもセマンティックセグメンテーションの対象を広げ,臓器横断性や組織汎用性を検証して研究の仕上げを行いたい。
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