研究課題/領域番号 |
19H03744
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55040:呼吸器外科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
岡田 克典 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (90323104)
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研究分担者 |
松田 安史 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (00455833)
藤野 直也 東北大学, 大学病院, 助教 (10633670)
大河内 眞也 東北大学, 事業支援機構, 講師 (40375035)
大石 久 東北大学, 大学病院, 講師 (60451580)
野田 雅史 東北大学, 加齢医学研究所, 准教授 (70400356)
兼平 雅彦 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (90374941)
早坂 一希 東北大学, 加齢医学研究所, 分野研究員 (40964739)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 肺移植 / 虚血・再灌流傷害 / 高齢ドナー / RNAシーケンス / 肺水腫 |
研究成果の概要 |
肺移植においてドナー不足は大きな問題であり、高齢者ドナーからの肺の使用はこの解決策の一つである。しかし、65歳以上のドナーからの肺移植成績は不良である。高齢者ドナーからの肺移植片の移植後早期の分子発現を調べるために、若年および高齢マウスの左肺に1時間の虚血とその後の再灌流の負荷を与えた。再灌流後1時間、1日、3日目に左肺を採取し、湿乾重量比測定、組織学的解析、RNAシーケンスを含む分子生物学的解析を行なった。高齢マウスにおける肺水腫は、若年マウスよりも高度であった。高齢マウス肺では若年マウス肺に比べて炎症に関連する遺伝子の発現亢進と細胞修復に関連する遺伝子の発現低下が見られた。
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自由記述の分野 |
呼吸器外科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果から、高齢肺では若年肺に比べて虚血・再灌流負荷に伴う肺水腫が高度になることが明らかになり、これには炎症の重症化と細胞修復の遅延が関与している可能性が明らかになった。このことは、高齢ドナーからの肺移植をより安全にするためには、炎症を抑制するための介入、さらに細胞修復を促進するための介入が有効であることを示唆している。今後、このような介入の効果を検討していくことで、高齢ドナー肺を用いた移植成績の向上が期待でき、これによって高齢ドナー肺を現在よりも積極的に移植に用いることができるようになるものと考える。
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