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2019 年度 実績報告書

重症病態での腸内細菌叢を介した免疫システム解明と腸内細菌叢再構築のための治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 19H03761
研究機関大阪大学

研究代表者

清水 健太郎  大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (60379203)

研究分担者 松浦 裕司  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (10791709)
蛯原 健  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (10813975)
嶋津 岳士  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50196474)
小倉 裕司  大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (70301265)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード腸内細菌 / 水素水 / IgA
研究実績の概要

1)腸管免疫の評価~腸管内IgA分泌と腸内細菌叢異常との関連
①腸管組織の白血球分画 (目的)IgA分泌の機序を確認するために腹膜炎モデルを用いて腸管組織中の白血球を評価した。(方法)腹膜炎モデル(CLP:cecal ligation puncture)を用いて腸管組織中の白血球を抽出したところ、CLP群で白血球は有意に上昇していた。CD4,CD8+CD3細胞数は著変なかったが、CLP群のGr-1陽性細胞は有意に増加していた。IgA+B220-細胞は有意に増加していた。 ②IgA産生細胞の分泌能力(目的)IgA産生細胞の分泌能力(評価方法)腸管から白血球およびIgA陽性細胞を単離してin vitroで静置し上清のIgA濃度を測定した。(結果)上清のIgA濃度はCLP群で有意に高かった。(考察)侵襲時の腸管組織にIgA陽性細胞が増加してIgAが腸管内腔に分泌されていることが示唆された。
2)腸管バリアの評価~RT-PCRを用いたバクテリアルトランスロケーション(評価方法)敗血症を対象に、血液標本のRT-PCRを行った。(結果)12例の敗血症のRT-qPCRを行ったがいずれも細菌は検出されなかった。(考察)炎症反応において細菌よりは、細菌によりひきおこされる炎症反応が重症病態と関連しているのではないかと考えられた。
4)抗炎症治療:水素水療法 (方法)重症患者を対象に水素水を100~200ml×3回/日を投与した。(結果)水素水による嘔吐、逆流などの合併症は認めなかった。考察)水素水療法は侵襲期に安全に投与できることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

実験はおおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

1)腸管免疫の評価~腸管内IgA分泌と腸内細菌叢異常との関連侵襲時の腸管組織にIgA陽性細胞が増加してIgAが腸管内腔に分泌されていることが示唆されたのでIgAの特異性について調査していく方針である。
4)抗炎症治療:水素水療法 水素水療法の侵襲期投与の安全に投与できることが示唆されたので観察研究を継続して行っていく。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 【敗血症~残された課題~】基礎医学 敗血症や敗血症の治療は、どのように宿主の細菌叢や細菌叢によってもたらされる効果を変化させるか?2020

    • 著者名/発表者名
      清水 健太郎、小倉 裕司
    • 雑誌名

      救急医学

      巻: 44 ページ: 124

  • [学会発表] 不断前進、敗血症診療 重症患者の腸内細菌叢とシンバイオティクスの有用性2019

    • 著者名/発表者名
      清水 健太郎
    • 学会等名
      日本救急医学会
  • [学会発表] 腸内細菌とプロバイオティクス・プレバイオティクスの有用性 重症患者の腸内細菌叢とシンバイオティクスの有用性2019

    • 著者名/発表者名
      清水 健太郎
    • 学会等名
      日本静脈経腸栄養学会
  • [学会発表] FECAL IMMUNOGLOBULIN A(IGA) IN DIARRHEAL PATIENTS IN THE ICU: A PRELIMINARY STUDY2019

    • 著者名/発表者名
      清水 健太郎
    • 学会等名
      Shock
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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