研究課題
健康長寿獲得のためには、要支援の最大要因であるサルコペニアなどの運動機能退行メカニズムの理解とその予防・治療法の開発が必須である。そのために遺伝的要因の同定と、老化などの環境因子を含めた後天的要因の理解が必要である。「後天的要因のエフェクターと考えられるエピゲノム変化の蓄積がいかに運動器の生理機能に寄与し、その破綻がどれほどサルコペニアなど運動機能の低下や進展に関与しているのか?」の問いに答えるため、筋衛星細胞特的Cre発現マウス(Pax7CreERT2)とUhrf1 floxマウスとの交配により、筋衛星細胞特異的Uhrf1遺伝子欠損マウス(Uhrf1Pax7-/-)を作出した。ヘビ毒素ファミリーの一つでPKC特異的阻害作用を有するCardiotoxinを用いた筋損傷(CTX)を前脛骨筋(TA)に誘導し、損傷後、0・4・14日後にTAを回収した結果、著名な筋損傷からの再生不良を認めた。対照群およびUhrf1Pax7-/-マウス由来の筋衛星細胞から筋管形成分化実験を行い、MF20を始めとした筋線維に対する免疫染色した結果、Uhrf1遺伝子欠損筋衛星細胞は、増殖能および分化能の低下を認めた。その原因を探索するため、単離した筋衛星細胞から抽出したRNAおよびDNAを用いて、次世代型シーケンサを用いて、RNA-seq及びMBD2-seqを実施した。バイオインフォマティクス統合解析の結果、Uhrf1によりメチル化されるDNAにより発現制御される遺伝子の一つとしてSox9を同定した。Sox9に対するsiRNAを用いて発現抑制実験を行ったところ、Uhrf1の欠損により抑制された細胞増殖能が部分的に回復することを見出した。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2022 2021 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (23件) (うち国際学会 9件、 招待講演 4件) 備考 (3件)
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