研究課題/領域番号 |
19H03789
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
末原 義之 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70509405)
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研究分担者 |
高阪 真路 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 主任研究員 (00627119)
小林 英介 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医長 (40365292)
北野 滋久 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医員 (60402682)
林 大久生 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70569128)
齋藤 剛 順天堂大学, 医学部, 准教授 (80439736)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 骨軟部腫瘍 / 骨軟部肉腫 / がんクリニカルシークエンス / 融合遺伝子 / チロシンキナーゼ / 免疫応答 |
研究実績の概要 |
本研究は、難治性かつ「希少がん」である骨軟部腫瘍の生命予後の改善を目的として、治療成績向上の要となる腫瘍発生・悪性化・治療抵抗の原因因子を特定し、新規治療標的およびバイオマーカーの開発を進めている。特徴として、骨軟部腫瘍患者検体を用いたがんクリニカルシークエンスによる遺伝子プロファイリング、免疫応答解析による免疫担当細胞プロファイリングならびに免疫応答の側面より生物学的理解と因子同定を進め、その成果に基づいた分子標的阻害剤適応拡大、個別化医療開発、免疫治療開発を推進することによる迅速な新規治療法確立を計画している。下記順次達成し、早期骨軟部腫瘍の予後改善に向けた臨床医学の基盤構築を目指している。(1) 骨肉腫のがんCS解析:骨軟部腫瘍のがんCSによるプロファイリングを進め骨肉腫のTK遺伝子変化を中心とする遺伝子変化のプロファイリングを進める。(2) 軟部肉腫のがんCS解析:骨軟部腫瘍のがんCSによるプロファイリングを進め軟部肉腫のTK遺伝子変化を中心とする遺伝子変化のプロファイリングを進める。(3) 骨軟部腫瘍の免疫応答解析:骨軟部腫瘍検体に対して免疫応答解析を行い、免疫担当細胞のプロファイリングを構築し、その腫瘍の発生・ 悪性度・抵抗性を担う各種免疫担当細胞の明らかにする。 本年度は、(1),(2)計画に対して研究を進め、新規治療標的候補同定に成功した。またがんCSなどに代わる簡易検査開発のための基盤データ作成を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画に則り研究は進んでいる
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今後の研究の推進方策 |
(1) 骨肉腫のがんCS解析:骨軟部腫瘍のがんCSによるプロファイリングを進め骨肉腫のTK遺伝子変化を中心とする遺伝子変化のプロファイリン グを進める。具体的にはがんCS(MSK-IMPACT)データをcBioPortalにより解析を進め、同時にNanostring, RNA-/DNA-seqによるプロファイリングを行い、潜在的な新規治療標的群の選出を行う。 (2) 軟部肉腫のがんCS解析:骨軟部腫瘍のがんCSによるプロファイリングを進め軟部肉腫のTK遺伝子変化を中心とする遺伝子変化のプロファイリングを進める。具体的にはがんCS(MSK-IMPACT)データをcBioPortalにより解析を進め、現在までに注目をしている軟部肉腫のTK遺伝子変化( NTRK融合遺伝子, ROS1融合遺伝子)を中心に、潜在的な新規治療標的群の選出を行う。またそれらTK遺伝子変化疫学的・臨床病理的背景解明と発現検証(NGS, NanoString, PCR, IHC, FISH)を進める。 (3) 骨軟部腫瘍の免疫応答解析:骨軟部腫瘍検体に対して免疫応答解析を行い、免疫担当細胞のプロファイリングを構築し、その腫瘍の発生・ 悪性度・抵抗性を担う各種免疫担当細胞の明らかにする。具体的には、治療前後、組織型別等の患者検体(血液・腫瘍)に含まれる各種免疫担 当細胞を各種細胞表面物質と細胞内物質に別け、その各種免疫担当細胞(CD4陽性リンパ球, CD8陽性リンパ球、B細胞)、NK細胞、NKT細胞、樹状細胞、免疫抑制細胞(制御性T細胞、骨髄由来抑制細胞(Myeloid Derived Suppressor Cell; MDSC),M2-マクロファージ(腫瘍組織)等)に ついてマルチカラーフローサイトメーター・マスサイトメーター等(血液・腫瘍検体の数量的質的評価)や免疫多重染色(腫瘍内の各種細胞の 局在相互関連)にて免疫応答プロファイリングを進め、臨床病理学データと総合・相乗的に解析する。
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