研究課題/領域番号 |
19H03791
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
安井 孝周 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40326153)
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研究分担者 |
田口 和己 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (00595184)
安藤 亮介 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (30381867)
松永 民秀 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 教授 (40209581)
海野 怜 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (40755683)
川端 剛 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 助教 (60734580)
岡田 淳志 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (70444966)
濱本 周造 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (80551267)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 尿路結石 / 脂質代謝異常 / オートファジー / マクロファージ / 低分子化合物ライブラリー |
研究実績の概要 |
尿路結石は、生涯罹患率が12%に達し、再発率は5年で50%と高いが、予防法は確立していない。私たちは、尿路結石モデルマウスにおいて「腎結石が自然消失する」という現象を捉えた。これには、尿細管上皮細胞のオートファジーや、免疫細胞であるMφによる結晶貪食が関わることが示唆される。本研究では、尿細管上皮細胞・Mφ・脂肪細胞らの細胞間ネットワークに焦点を当て、以下の5つの研究から尿路結石の包括的な治療法・予防法の開発を目指している。 [1] オートファジーを応用した尿路結石形成機序の解明と制御法の確立:オートファジーが結石形成腎で低下していることを示し、MTOR阻害剤がオートファジーと結石形成の減少をきたすことを明らかにした。 [2] Mφ分化を応用した尿路結石の消失現象の解明と予防法の開発:マウス骨髄から遊離したMφをM1・M2に分化、ソート後、静脈注射によって投与し、M2が結石形成を抑制することを示した。 [3] 脂質代謝障害におけるオートファジー・Mφ機能の障害と結石形成変化の解明:脂質代謝に関わるFABP4が結石形成腎で変化していることを明らかにした。 [4] ヒト腎乳頭・尿中蛋白におけるオートファジー/Mφ/脂質代謝関連分子のomics解析:ヒト腎乳頭組織からRNAを抽出した。Omics解析によって結石形成におけるネットワークを解明する。 [5] 低分子化合物ライブラリーによる細胞間結晶貪食作用を介した創薬:iPS細胞からMφを分化させた。そのMφがシュウ酸カルシウム結晶を貪食することを確認した。疾患iPSを用いた研究に応用する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
低分子化合物ライブラリーによる細胞間結晶貪食作用を介した創薬について、疾患iPSの作成がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
共同研究者との連携をもとに[1]から[5]の研究のそれぞれで定期的な実験カンファレンスを多ないながら研究を推進する。
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