研究課題/領域番号 |
19H03803
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山本 典生 京都大学, 医学研究科, 准教授 (70378644)
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研究分担者 |
西村 幸司 帝京大学, 医学部, 講師 (20405765)
中川 隆之 京都大学, 医学研究科, 研究員 (50335270)
大西 弘恵 京都大学, 医学研究科, 研究員 (50397634)
岡野 高之 京都大学, 医学研究科, 講師 (60642931)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 網羅的遺伝子発現解析 / 蝸牛 / 有毛細胞 / 単一細胞 |
研究成果の概要 |
本研究では、胎生マウス内耳の単一細胞レベルでの網羅的遺伝子発現解析を通して、哺乳類の内耳発生に重要な遺伝子を同定することを目的と定めた。網羅的遺伝子発現解析の手法として、2つのアプローチをとった。1つは、マウスE13.5の蝸牛の上皮を材料としてマイクロアレイを用いる方法である。有毛細胞前駆細胞のマーカーであるSox2陽性細胞の一部に発現する遺伝子として2つの候補を同定した。もう1つは、マウス胎仔全身の単一細胞の公開データを用いて、内耳上皮の細胞のみに絞った解析である。本解析で、蝸牛特異的なマーカーをはじめ、内耳の様々な亜部位特異的なマーカーを発見することができた。
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自由記述の分野 |
耳科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
未だに完全には解明されていない、内耳蝸牛の発生に重要な役割を果たす可能性のある遺伝子を複数同定することができた。今後は、これらの遺伝子の機能をノックアウトマウスなどで解明することにより、蝸牛の発生をiPS細胞やdirect reprogrammingなどを用いて試験管で再現できるようになる。さらに、再生することができない生後哺乳類蝸牛有毛細胞の再生方法の開発につなげることができる。蝸牛有毛細胞の再生は、加齢性難聴をはじめとする内耳性難聴の根本的治療に必須であり、成功すれば国民の生活の質を大きく向上させると思われる。本研究はその端緒となるものである。
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