研究課題
1)CCN蛋白質の意外な新機能:今日までCCN1-3に関する研究は多くなされておるが、CCN6についての報告は少ない。今回本研究ではCCN6がSmad1/5/8のリン酸化を阻害してBMP促進性の口腔癌細胞の上皮間葉転換を抑制することを見いだした。また、CCN2が多くの成長因子、細胞外マトリックスに結合して多彩な作用を発揮するすることは多くの研究者が認めるところであるが、今回、細菌表層リポポリサッカライドにCCN2が結合するという意外な事実を見いだした。本知見は侵入生体外生物と宿主との相互作用にCCN2が関わっている可能性を示唆しており興味深い。2)CCNタンパク質の細胞外情報ネットワーク:昨年度前立腺癌細胞株を用いてCCNタンパク質が細胞外ベジクルを介して細胞外情報ネットワーク因子として機能している可能性を明らかにしたが、この情報伝達機構が癌の際にのみ働くのかを否かを明らかにするため、ヒト軟骨細胞株を用いて軟骨細胞の分化にともない、各種CCNタンパク質発現量が増加するか否かをRNA-seqバイオインフォマティックスを用いて調べたところ、CCN1-3に加えCCN4がHCS-2/8細胞の分化に伴い高発現する新知見を見いだした。3) 構造―機能解析については、CCN2がCDMP1/GDF5に結合するのみならず、BMPRII、おびGDFR1アルファおよびR1ベータとも結合することがわかった。また、その結合により、軟骨培養細胞におけるSmad1/5/8のリン酸化が抑制されるがp38のリン酸化は影響を受けなかった。これらの結果はCCN2がGDF5およびその受容体と結合しGDF5の作用を制御していることを示している。立体構造に関してはCCN2とBMP2との複合体を調製中ではあり、未だ結晶化には至っていない。いずれにしても、R4年度はCCN関連で、学術論文18報、編著本1冊を出版した。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (18件) (うち国際共著 4件、 査読あり 17件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (23件) 図書 (1件) 備考 (1件)
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