研究課題
我々のこれまでの研究から、活性硫黄分子種が整腸版軟骨細胞の増殖を促進することで骨成長を促すこと、骨芽細胞による石灰化および破骨細胞の分化に必要であることを明らかにしてきた。特に、破骨細胞分化における活性硫黄分子種の役割として、カルシニューリンの活性上昇が観察されていた。本年度の研究では、カルシニューリンにより促進される、破骨細胞分化のマスター転写因子NFATc1の核内移行の上昇が観察された。さらに、細胞内カルシウムの上昇も認められた。一方、NF-κB、MAPキナーゼ系の有意な活性化は観察されなかった。したがって、CARS2/CPERSによって産生される活性硫黄分子種は、破骨細胞の前駆細胞である、マクロファージの細胞内カルシウムを上昇させることで、カルシウム・カルシニューリン活性化を促し、NFARc1の核内移行を促進させることで破骨細胞分化を促進することが強く示唆された。活性硫黄分子種は、骨成長(モデリング)を促した。さらに、骨芽細胞による骨形成と破骨細胞による骨吸収をともに促進することで、成長した骨で絶えず行われている、骨リモデリングを維持する重要な細胞内因子であることが明らかとなった。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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