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小胞体ストレスと慢性炎症の相互作用に関わる因子を同定および機能解析を行い、小胞体ストレスと慢性炎症の相互作用機序とその役割の解明を目指した。各種小胞体ストレス誘導薬あるいは炎症を誘導するリポ多糖や炎症性サイトカインを培養細胞に負荷し、発現変動を示す遺伝子をマイクロアレイを用いて、網羅的に探索した。これに加え、実際の疾患患部では小胞体ストレスと炎症が同時に生じていることを鑑みて、培養細胞に小胞体ストレスと炎症を同時に誘導し、同様の探索を行った。また小胞体ストレスは遺伝子の発現変動だけではなく、タンパク質の翻訳・折り畳み・分解にも影響を及ぼすことから、遺伝子レベルの解析に加え、小胞体ストレスあるいは炎症時のタンパク質およびペプチドの変動を探索するためにプロテオーム解析を行った。同定した因子あるいはその関連因子が、小胞体ストレスシグナルあるいは炎症応答に関わるか否かを検討するために、培養細胞を用いた過剰発現実験、shRNAによるKnockdown実験等を実施し、生化学的あるいは分子生物学的アプローチによる機能解析を行い、小胞体ストレスシグナルと炎症応答の関連性およびその相互作用を検証した。小胞体ストレスシグナルと炎症応答の関連性の検証方法としては、小胞体ストレス誘導時あるいは炎症誘導時において、小胞体ストレスマーカーおよび炎症マーカーの変動を遺伝子およびタンパク質レベルで確認することで行った。遺伝子の発現は主にRT-qPCRにて確認し、タンパク質の発現はウエスタンブロッティングに加え、サイトカイン等細胞外に分泌されるタンパク質はELISAを用いて定量的に測定した。以上の研究遂行により、一部有力な候補因子を見出した。
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