研究課題/領域番号 |
19H03852
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
阪井 丘芳 大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (90379082)
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研究分担者 |
野原 幹司 大阪大学, 大学院歯学研究科, 准教授 (20346167)
福本 敏 九州大学, 歯学研究院, 教授 (30264253)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 唾液腺 |
研究実績の概要 |
【データベースの中からcleft形成とbud伸張に関与する遺伝子の探索】自らで作成したマウス胎仔の唾液腺初期発生のデータベース(NCBI GEO: GSM555989, GSM555990)から、唾液腺上皮のcleftとbudに強く発現する遺伝子・分子に着目し、in situ hybridizationや免疫染色で局在を解析し、候補遺伝子のスクリーニングを続けている。さらに、siRNAを用いて実際に臓器形成に関与する遺伝子かどうかについて機能解析を開始している。 【候補遺伝子・分子の発現を誘導する薬剤の探索】膨大な数の遺伝子から開始するため、まず初めにFN1、Btbd7、MTR1、LFR1、M3R、Grhl2等の遺伝子発現を上昇させる薬剤を既存薬の中から探索している。特許切れ既存薬だけの化合物ライブラリー Prestwick Chemical Library (PCL)を活用しながら、探索中である。既存薬ライブラリーPCLを添加した96穴プレートを用いて、マウス唾液腺上皮細胞(SCA‐9)とイヌ腎臓上皮細胞(MDCK)、胎生13日目の唾液腺を培養している。培養後、細胞や組織を採取し、total RNAを抽出後、定量的real-time PCRを用いて、FN1、Btbd7、MTR1、LFR1、M3R、Grhl2等の遺伝子発現を解析している。今後、PCLの中から遺伝子発現を上昇させる薬剤を選択する研究を開始した。 【選択薬剤の増殖・アポトーシスに対する活性の確認】前のステップと同様に細胞や組織を採取し、細胞周期に関係するCiclinD1の活性化、細胞増殖、アポトーシスを解析する準備を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
遺伝子の発現量確認を開始する前に、当初の想定に反し、遺伝子の数が膨大であるため、遺伝子のスクリーニングに時間を要することが判明した。研究遂行上、遺伝子のスクリーニングを完了することが不可欠なため、遺伝子のスクリーニングを行う期間をさらに延長して実施している。
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今後の研究の推進方策 |
現在進行中の研究に並行して、臓器の損傷・修復機構を解明するために、唾液腺の導管結紮や放射線照射を行い、マウス唾液腺の損傷・修復モデルを作成する。成体マウス唾液腺細胞と培養細胞株、胎生13日目の唾液腺を培養することによって、薬剤のスクリーニング検査を並行して開始する。 培養後、細胞や組織を採取し、total RNAを抽出後、定量的real-time PCRを用いて、細胞周期に関係するCiclinD1の活性化、細胞増殖、アポトーシスを解析する。分化に関するERK1/2、AKTのリン酸化、阻害剤を用いてシグナル伝達機構を解析する準備を開始した。
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