研究課題
近年の大規模なゲノム解析によって、様々な疾患感受性遺伝子が次々と明らかとなっているが、日本人での検証や機能的意義の解明、さらに医療応用がまだ十分に進んでいない。本研究では、約17万人の日本人症例を用いて、coding variantを対象とし、①117疾患、②58の血液生化学検査値、さらに③生命予後・死因について、網羅的ゲノム解析を実施することで、上記の問題点を克服しゲノム医療の実現へ向けた基盤情報を構築することを目指す。これまでに疾患発症に関わるcoding variantについて解析を実施し、次の成果を得た。117疾患、約7万のexon SNPについて疾患感受性との関連解析を行い、そのうち胃十二指腸潰瘍については、独立検体での追試を実施し、複数の新規領域が疾患リスクと関連することを明らかとした。この中には、SIFTやPolyphen2、CADDといった著名なin silicoツールで有害な変異であると予測されたものも含まれていた。今後、これら新規領域について、ファイン・マッピングを進め、絞り込んだvariantについてはCRISPR-Cas9システムによる機能解析を進めていく。また現在、未クリーニングの臨床情報の整理を進めている。これにより解析対象疾患が大幅に増え、最大372の疾患について解析が可能となる予定である。この中には未解析の疾患も多く含まれ、今後、クリーニングした疾患情報と上記先行研究により確立した解析系を用いて、疾患横断的解析を進める。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 4件、 査読あり 4件)
Cancer Epidemiology, Biomarkers & Prevention
巻: - ページ: -
10.1158/1055-9965.EPI-21-1008
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