研究課題/領域番号 |
19H03885
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
及川 伸二 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (10277006)
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研究分担者 |
村田 真理子 三重大学, 医学系研究科, 教授 (10171141)
小林 果 三重大学, 医学系研究科, 講師 (70542091)
冨本 秀和 三重大学, 医学系研究科, 特定教授 (80324648)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | アルツハイマー病 / 血液バイオマーカー / プロテオミクス / 酸化損傷タンパク質 |
研究成果の概要 |
現在、認知症患者が急速に増加していることから、認知症を早期に発見するバイオマーカーの開発が急がれている。本研究の目的は、患者数の多いアルツハイマー型認知症を早期に診断できる血液バイオマーカーの探索を行うことである。蛍光標識二次元ディファレンスゲル電気泳動法 (2D-DIGE法)によるタンパク質の発現量解析と2D-Oxyblot法による酸化損傷タンパク質の解析を行った。その結果、患者群で発現量が減少していたタンパク質は7個、増加は5個であった。また、患者群で2倍以上有意に変動した酸化損傷タンパク質4つを同定した。これらのタンパク質は、早期診断血液バイオマーカーになる可能性がある。
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自由記述の分野 |
予防医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
最近承認されたアミロイド抗体薬の治療効果を最大限に発揮するためには、アルツハイマー病の早期発見が必要である。本研究において、アルツハイマー病の早期に発現量が変動していた4つのタンパク質については、神経心理テストの記憶の項目に相関することが認められた。さらに、バイオマーカーとして健診に用いるための検出感度を検討した結果、ひとつのタンパク質がアルツハイマー病の早期発見バイオマーカーとして機能する可能性が示された。本研究において、一般健診で早期アルツハイマー病をスクリーニング出来る可能性のある候補タンパク質を同定したことは、認知症の治療や介護にかかる社会的費用の抑制に大きく貢献する。
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