研究課題/領域番号 |
19H03896
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
飯島 勝矢 東京大学, 未来ビジョン研究センター, 教授 (00334384)
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研究分担者 |
孫 輔卿 東京大学, 未来ビジョン研究センター, 特任講師 (20625256)
田中 友規 東京大学, 高齢社会総合研究機構, 特任研究員 (30750343)
田中 敏明 北海道科学大学, 保健医療学部, 教授 (40248670)
高橋 競 獨協医科大学, 医学部, 講師 (60719326)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | フレイル / フレイルチェック / サルコペニア / 地域在住高齢者 |
研究実績の概要 |
目的は、フレイルの可逆性を重視した改善プログラムを開発・実証することで、既にフレイルを有する高齢者を含む全高齢者の健康状態の底上げに資する知見を得ることである。最終年度では、大規模コホート縦断追跡調査(柏スタディ)の第6次調査を実施し、新規参加者を含めた地域在住高齢者約1600名のデータを収集した。コホート開始時より9年間の参加者439名のデータを解析すると、全体的に経年変化で様々な機能低下を認める中で、18.6%が9年前と同様の状態で維持し、さらに8.4%はフレイル状態がむしろ改善していた。本研究事業初年度に実施した6年間の追跡データベースを用いた解析では改善率は27.6%と高く、より早期からの栄養・運動・社会参加の複合的介入による改善率の向上や状態維持が重要であると思われる。 本研究では幅広い対象者に実施可能な栄養・運動・社会参加のフレイル改善プログラムを検証すべく、研究代表者らが推し進める地域活動「住民主体のフレイルチェック(以下、FC)」の導入自治体の一つである東京都西東京市にて、FCと栄養・運動・社会参加の複合的介入プログラムの有効性を検証した。結果として、FCに1度しか参加せず、栄養・運動・社会参加の複合プログラム不参加者と比べると、複数回参加者では5年間の推定介護認定ハザード率が有意に軽減していた。さらに、複数回参加者ではFCの結果も有意に改善していた。以上から、質の高いFCを行い、栄養・運動・社会参加の複合的介入を施すことが、様々な高齢住民のフレイル状態の改善を促し、有益な介護予防にも大きく貢献している。 FCは既に82自治体に導入されており、住民が主体的に実践するものである。よって、本研究で得た知見や実際の介入プログラムのノウハウは全国規模の自治体に共有できる体制基盤は構築されており、本研究の成果は全国のフレイル予防やフレイル状態の改善に確実に寄与している。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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