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2021 年度 実績報告書

循環器疾患発症変動と新規発症要因の探索を含む発症要因の変動との関連に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19H03902
研究機関敦賀市立看護大学

研究代表者

喜多 義邦  敦賀市立看護大学, 看護学部, 教授 (30147524)

研究分担者 中村 保幸  滋賀医科大学, 医学部, 客員教授 (20144371)
松井 健志  国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究支援センター, 部長 (60431764)
門田 文  滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (60546068)
高嶋 直敬  近畿大学, 医学部, 准教授 (80435883)
三浦 克之  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90257452)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードコホート研究 / 分子疫学 / 悪性新生物 / 循環器疾患 / 生活習慣病
研究実績の概要

本研究は、わが国の長期の循環器疾患の発症率等の推移を明らかにし、また循環器疾患の発症率・重症度の推移に対する既知予知指標の寄与の定量的変化、動脈硬化性疾患予測指標の同定・定量を同地域で実施しているコホート研究の成績を用いて明らかにする。具体的には1)循環器疾患の発症率の推移を明らかにする。2)コホート対象者に第2次調査を実施し、循環器疾患の既存リスク要因の変化を測定する。3)未知の動脈硬化指標を探索する。4)GWAS解析を行い、環境因子を考慮した循環器疾患発症および糖尿病発症に寄与する新たな遺伝子群の探索を試みる。5)循環器疾患の発症率の推移と循環器疾患危険因子の推移について関連性を検討する。
高島市における循環器疾患発症登録研究の実施から令和3年度までに出張採録により収集した循環器疾患の登録数(発症年次として1989年~2017年中期まで)は脳卒中3492例、急性心筋梗塞1628例であった。現在、本データの再発等に関するデータの精査等を行い、初発再発を明瞭に区分できるデータベースの構築をおこなっている。本データセットを用いて1990年から2010年までの脳卒中初発例の年齢調整罹患率の推移を解析したところ、1990年から2001年までは327/10万人であったのに対して、2002年から2010年までは206/10万人と減少し、その減少率は年平均3.7%であることを明らかにした。
また、同地域で実施しているコホート研究では、高島コホート研究における第2次ベースライン調査(5年後調査)を終了し、結果、第1次ベースライン調査7529名、5年後以降調査(第二次調査)終了者4550名(60.4%)を得た。令和3年度末までの第1次ベースライン調査対象者の追跡状況は、死亡1,412名、転出345,脳卒中発症94名、心筋梗塞発症46名、悪性新生物発症952名である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

理由
コホート研究のベースライン調査は現在終了しているが、循環器疾患および悪性新生物の発症を把握するために実施している医療機関への出張採録について新型コロナ感染症の流行により一部医療機関での採録を断続的にしか行うことができず、一定の期間を定めた登録データの整備を行うことができない状況にあった。現在もその状態は変わらないが引き続き調査を医療機関と調整しながら継続する。

今後の研究の推進方策

高島コホート研究の追跡対象者に対する5年後および10年後の繰り返し調査(健診部分)を予定通り実施することができた。また、出張採録に基づく疾病登録についてはやや遅れ気味ではあるが、生死の確認、死因、悪性新生物の発症については計画通りに進んでいる。この理由として、高島市との本研究実施に関する契約書の継続および関係医療機関との協力関係の維持、また、滋賀県保健所および地域がん登録担当部局との協力関係の維持によるものと考えている。今後もこれらの関係強化を図り、本研究を継続する。

備考

高島循環器疾患発症登録研究および高島コホート研究は同一地区における疫学研究であることから高島研究ととして統括している。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2021 その他

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] A genome-wide association study on confection consumption in a Japanese population: the Japan Multi-Institutional Collaborative Cohort Study2021

    • 著者名/発表者名
      Suzuki T, Nakamura Y, Doi Y, et al.
    • 雑誌名

      Br J Nutr

      巻: 126(12) ページ: 1843-1851

    • DOI

      10.1017/S0007114521000684

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Study Profile of the Japan Multi-institutional Collaborative Cohort (J-MICC) Study2021

    • 著者名/発表者名
      Takeuchi K, Naito M, Kawai S, et al.
    • 雑誌名

      J Epidemiol

      巻: 31(12) ページ: 660-668

    • DOI

      10.2188/jea.JE20200147

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Relationship of Ambient Temperature Parameters to Stroke Incidence in a Japanese Population - Takashima Stroke Registry, Japan, 1988-20102021

    • 著者名/発表者名
      Khan K, Tanaka-Mizuno S, Turin TC, Takashima N, Kadota A, Ueshima H, Miura K, Kita Y.
    • 雑誌名

      Circ J

      巻: 85(12) ページ: 2215-2221

    • DOI

      10.1253/circj.CJ-21-0325

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A genome-wide association study on meat consumption in a Japanese population: the Japan Multi-Institutional Collaborative Cohort study2021

    • 著者名/発表者名
      Nakamura Y, Narita A, Sutoh Y, et al.
    • 雑誌名

      J Nutr Sci

      巻: 10:e61 ページ: -

    • DOI

      10.1017/jns.2021.49

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Association between Stress-Coping Strategy and Functional Disability in the General Older Adult Population: The Takashima Study2021

    • 著者名/発表者名
      Takashima N, Nakamura Y, Miyagawa N, Kadota A, Tanaka-Mizuno S, Matsui K, Miura K, Ueshima H, Kita Y; Takashima Study Group.
    • 雑誌名

      Gerontology

      巻: - ページ: 1-8

    • DOI

      10.1159/000519194

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] A genome-wide association study in Japanese identified one variant associated with a preference for a Japanese dietary pattern2021

    • 著者名/発表者名
      Suzuki H, Nakamura Y, Matsuo K, et al.
    • 雑誌名

      Eur J Clin Nutr

      巻: 75(6) ページ: -

    • DOI

      10.1038/s41430-020-00823-z

    • 査読あり
  • [備考] 高島研究

    • URL

      https://www.shiga-med.ac.jp/hqcera/project/takashima_study/index.html

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公開日: 2022-12-28  

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