研究実績の概要 |
エコチル調査の追加調査では、出産8年後の母児に対し、対面で追跡調査を行う際に、追加調査として、希望する母親に対し家庭血圧計を貸与し、2週間にわたり1日に朝晩2回の家庭での血圧測定を行ない、返却してもらった。学童期追加調査に参加した母親参加者3,251人のうち、1,582人が家庭血圧測定に同意した。アンケート調査返答時点で高血圧、糖尿病、脂質異常症ありと答えたものはそれぞれ48人(3.0%)、10人(0.63%)、26人(1.64%)であった。降圧薬の内服は40人(2.5%)であった。実際に家庭血圧測定を行って判明した高血圧も含め、高血圧有病は156人(9.9%)であった。出産8年後の高血圧有病率は、妊娠高血圧症候群が無く、低出生体重児の出産がないまたはある母親でそれぞれ8.7%、7.6%であった。一方、妊娠高血圧症群があって低出生体重児の出産がないまたはある母親でそれぞれ45.7%、61.5%であった。 BOSHI研究の追跡調査では妊娠高血圧症候群なし276名と妊娠高血圧症候群が有って低出生体重児の出産がないまたはある62名、13名を追跡したところ、出産8年後までの高血圧有病率はそれぞれ3.3%、16.1%、38.5%であった。
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