研究課題
【研究1】ソーシャル・マーケティングの手法を活用した多面的な地域包括介入(CWI: community-wide intervention)の長期効果を地域クラスターランダム化試験で検証した(追跡期間:2009年から13年間)。対象地域は島根県雲南市から無作為抽出した12地区(公民館区)で、介入(I)9地区、対照(C)3地区に無作為割付けした。対象は同地区から無作為に抽出した40-79歳の住民6000人で、ベースライン調査に回答した4559名を追跡した。主要アウトカムは介入5年後の身体活動の実施者割合で、長期効果として死亡(5年後まで)、要介護認定2以上(13年後まで)を検討した。その結果、5年後の身体活動実施者割合は群間で+4.6%の有意差が得られCWIの効果が確認できた。一方、死亡(累積死亡割合C:2.6%, I:2.7%)、要介護2以上(累積罹患割合C:11.0%, I:10.0%)では有意差が認められなかった。【研究2】研究1の成果をもとにCWIを社会実装した。具体的には①雲南市全域(2016年から)、②藤沢市全域(2015年から)にCWIを展開し、自然実験研究(単群前後比較)で、5年間の市民の行動変容を、無作為抽出したサンプル(雲南市7012名、藤沢市3000名)で検討した。その結果、雲南市では2年後に介入の結果が認められ(身体活動実施者割合の増加:+6.2%)、その効果は5年後も維持された。身体活動の種別では、筋力運動の実施者割合が有意に増加したが、有酸素性運動・柔軟運動には有意な変化が認められなかった。藤沢市では中高強度身体活動時間(中央値)がベースラインで86分/日、2年後で90分/日、5 年後で120分/日で5年後に有意な増加となった。特に、高齢者で増加幅が大きかった。以上より、社会実装でCWIの効果が確認できた。なお、両市とも介入及び追跡調査を継続する。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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