研究課題
本研究は、シフト勤務を行う看護師の生活パターンの実態調査とAIによる学習モデルで概日リズムの乱れを是正する生活パターンを見出すことを目的とした。対象者40名のうち37名の年齢は、平均年齢30.92±6.61歳、BMIは21.01±2.68であった。PSQIの総得点は、カットオフポイント5.5点以上は観察前後ともに17人(45.9%)であった。28日間の観察期間中、平均19日間のデータで687日(日勤は188日、長日勤日97日、夜勤明け日131日、休み271日)の収集ができた。対象者の大半が朝型傾向であり、睡眠や生活パターンに関する調査では、睡眠効率や睡眠時間には変動が見られ、夜勤の勤務日にカロリー摂取量が増加する傾向が把握できた。しかし、AIによる解析では、睡眠の質と時計遺伝子型、血糖変動状況、生活行動パターンとの相関は見出せなかった。本研究期間中は、COVID-19パンデミックの影響により、計画通りの協力者数の確保が困難であり、AI解析のための当初予定数の生活パターンのデータ量の収集の不足が生じ、AI解析による生活パターンの予測が困難であった。さらに、28日間の観察期間中、データ収集ができたのは平均19日間であり、データ収集方法に改良の余地があると考えられた。したがって、生活リズムが週単位や月単位で変動する可能性を考慮し、より長期間のデータ収集の必要性があり、データ収集方法の改善やスマートウォッチやアプリを活用した自動データ収集の検討が必要である。本研究の結果から、より効果的なデータ収集方法の確立や生活行動内容のデータ化の方法の検討が求められることが示唆された。今後の研究では、より適切な支援プログラムや介入策の開発に繋がるように、対象者の負担を軽減する研究デザインを含め継続的にデータ収集を行う方法とデータ化の検討を行っていく。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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