研究課題/領域番号 |
19H03926
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
細田 泰子 大阪府立大学, 看護学研究科, 教授 (00259194)
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研究分担者 |
片山 由加里 同志社女子大学, 看護学部, 准教授 (10290222)
土肥 美子 大阪医科大学, 看護学部, 准教授 (10632747)
根岸 まゆみ 静岡県立大学, 看護学部, 講師 (40816352)
北島 洋子 奈良学園大学, 保健医療学部, 専任講師 (90582875)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 臨床学習環境 / 臨床判断 / ルーブリック / 看護学習者 / 支援プログラム / 教育指導者 / 人材育成 / 国際情報交換(アメリカ合衆国) |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、看護学習者の臨床判断の能力開発に活用できるようにラサター臨床判断ルーブリック(Lasater Clinical Judgment Rubric, 以下LCJR)日本語版の妥当性を検討し、臨床判断を拓く評価と臨床学習環境づくりに貢献できる教育指導者を支援するプログラムを開発することである。2019年度は、LCJRが主にシミュレーション教育で使用されていることから、米国のシミュレーション教育の実際を視察し、LCJR開発者と日本語版の妥当性に関する研究方法を検討した。 米国のUniversity of PortlandとOregon Health & Science Universityを2019年8月に訪問し、看護基礎教育におけるシミュレーション教育の実際や評価について説明を受けた。University of Portlandでは、幅広い分野のシミュレーション教育が行われ、実習の49%にHigh-fidelityシミュレーションを導入する。Oregon Health & Science Universityでは、学生の実習の10%でシミュレーション教育を行っており、実習が必要な専門科目のカリキュラムに組み込まれている。また、これまでのLCJR研究について、このルーブリック開発者のDr. Lasaterより説明を受け、LCJR日本語版の妥当性に関する研究方法に助言を得た。 帰国後、研究者間でLCJR日本語版の妥当性に関する研究方法を検討し、看護学生を対象にして看護実践のシミュレーションを行い、複数の観察者がLCJR日本語版を用いて評価する研究計画を立てた。その後、2020年1月にLCJR研究の共同研究者であるDr. Nielsenとディスカッションを行い、研究計画を修正した。「LCJR日本語版の妥当性の検討」の研究計画について研究倫理審査を受け、承認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
5年間の研究期間において、以下の5点: 1)本邦における看護学習者の臨床判断の評価基準という観点から、LCJR日本語版の妥当性の検討、2)看護学生や新人看護師における臨床判断の能力開発や臨床学習環境づくりの支援への教育指導者のニーズ分析、3)グローカルな視座から看護学習者の臨床判断を拓く評価と臨床学習環境づくりに貢献できる教育指導者を支援するプログラムの構成、4)プログラムの方針の決定と計画(Plan)、実施・運用(Do)、点検・是正(Check)、見直し(Action)のPDCAサイクルの検討、5)教育指導者を対象にLCJR日本語版を教材に用いたプログラムの実施と評価を行うことを目指している。 2019年度は、看護学生を対象にLCJR日本語版の妥当性を検討し、臨床判断のアセスメントツールとして活用可能性を明らかにするため、米国のシミュレーション教育の実際を視察し、情報および資料を収集した。その結果を論文にまとめ、大阪府立大学看護学雑誌に公表した。また、LCJR開発者のDr. Lasaterおよび共同研究者であるDr. Nielsenとディスカッションを行い、日本語版の妥当性に関する研究方法を検討した。その結果をもとに「LCJR日本語版の妥当性の検討」の研究計画を立て、研究倫理審査を受けて承認された。 本研究の初年度にあたり、研究概要を紹介するホームページを開設した (URL:http://www.nursing.osakafu-u.ac.jp/~hosoday/19h03926/)。本研究は当初の計画に従い、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の目的を達成するため、以下の推進方策を定めている。本研究の成果を国内外の学会および専門誌への投稿、講演、教育活動を通して広く周知するとともに、ホームページを用いて社会に向けて公表する。研究プロセスにおいて、国内外の看護教育学を専門とする研究者より随時、助言を得ることとする。 1. 看護学生が行うシミュレーションを対象にLCJR日本語版の妥当性を検討し、臨床判断のアセスメントツールとして活用可能性を検討する。 2. 看護学生や新人看護師における臨床判断の能力開発や臨床学習環境づくりの支援に関する教育指導者のニーズを調査し、分析する。 3. LCJR日本語版の妥当性と教育指導者のニーズ調査の結果にもとづき、グローカルな視座から看護学習者の臨床判断を拓く評価と臨床学習環境づくりに貢献できる教育指導者を支援するプログラムを構成する。 4. プログラム評価の理論と方法に則り、プログラム方針の決定と計画(Plan)、実施・運用(Do)、点検・是正(Check)、見直し(Action)のPDCAサイクルを検討する。検討内容にもとづき、教育指導者を対象にLCJR日本語版を教材に用いたプログラムを実施し、その効果を評価する。
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