• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実績報告書

看護臨床アセスメントモデル構築と人工知能による深層学習に向けた学際的探索研究

研究課題

研究課題/領域番号 19H03927
研究機関放送大学

研究代表者

山内 豊明  放送大学, 教養学部, 教授 (20301830)

研究分担者 三笘 里香  熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (10305849)
吉田 文子  佐久大学, 看護学部, 教授 (80509430)
相馬 孝博  千葉大学, 医学部附属病院, 特任教授 (90262435)
小川 賀代  日本女子大学, 理学部, 教授 (20318794)
中神 克之  名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (20551237)
八木 街子 (佐伯街子)  自治医科大学, 看護学部, 講師 (60610756)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワードフィジカルアセスメント / 臨床推論 / アセスメントモデル構築 / 人工知能 / 深層学習
研究実績の概要

本研究では、アセスメントの構成ステップである「認知認識」「批判的吟味と判断」「表出」各々を更に深めつつ有機的にリンク・統合させることを目指し、看護アセスメントモデルとしての構築を進め、その実効性を高めるために、カリキュラム・教授法、教授学習システムという教育工学的知見を融合させることを図った。それを様々な実践場面におけるアウトカム評価により実証し、さらにはこれらに関する経験や実績の蓄積をAI(人工知能)によるディープラーニング(深層学習)に結びつけていくことができるシステム構築を目指した。
そのために本年度はこれまでに引き続き「認知認識」において、果たして知覚しているものを適切に認知認識しているであろうかについて検証を進めた。経験を積んだ者は必ずしも意識している知覚のみによらず、周辺情報からも推測して認知認識を進めている場合が少なからずあると予測されていたが、これはより迅速な判断に結びつくこともあるが、バイアスに対して脆弱な進め方でもあったことも再確認できた。素早く確実な認知認識のために、知覚と認知認識のギャップを明確にし、そのズレを埋め修正するための教授学習システム構築を目指し修正を重ねた。
別途進めている聴診運用能力向上に向けたシステムの開発研究において、聴診における音情報について、周辺雑音やホワイトノイズを激減させこれまでにないS/N比(signal noise ratio)の高さで集積できる技術を開発した。これにより、それまで困難とされていた呼吸音判別の自動化に向けたロジックの開発と実用化も進め、既存のシステムとの連携も進めた。
このことも踏まえて、今後は、開発し連携による実績蓄積により自動判別ロジックと人間の聴診判断の一致やズレの特徴検出をさらに深めることを通して、人間の認知バイアスについての検討をより深めていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

聴覚の認知認識についての実験による検証、聴診時の視覚や触覚等の周辺情報との協働作用の可能性の探索、それらの感覚を連動させる教授学習システムの試作、認知バイアスの検討など、全般的におおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

今後も当初の予定に大きな変更なく研究を進展させていきたい。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 呼吸音聴診2021

    • 著者名/発表者名
      山内豊明
    • 雑誌名

      診断と治療

      巻: 109 ページ: 71-75

  • [雑誌論文] 心疾患の危険因子と予防行動に関する看護学生の知識・態度についての研究の動向2021

    • 著者名/発表者名
      福山 美季、三笘 里香
    • 雑誌名

      日本看護学教育学会誌

      巻: 30 ページ: 1-12

    • DOI

      10.51035/jane.30.3_1

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Nurse perceptions of physical assessment skills for detecting acute progression of heart failure2020

    • 著者名/発表者名
      Goto Hisae、Yamauchi Toyoaki
    • 雑誌名

      Japan Journal of Nursing Science

      巻: 18 ページ: 1-19

    • DOI

      10.1111/jjns.12368

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Nursing activities at clinics in rural areas in Japan : gaps between recognition of importance and implementation2020

    • 著者名/発表者名
      Tateishi Manami、Nakanishi Keisuke、Takehara Kimie、Honda Ikumi、Yamauchi Toyoaki
    • 雑誌名

      Nagoya Journal of Medical Science

      巻: 82 ページ: 251-260

    • DOI

      10.18999/nagjms.82.2.251

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] CAWS血管炎の病態に対する食物繊維の影響2020

    • 著者名/発表者名
      柳井千穂、石橋建一、三浦典子、安達禎之、大野尚仁、山内豊明
    • 雑誌名

      応用薬理

      巻: 99 ページ: 9-16

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 看護師の臨床判断を支える基礎 フィジカルアセスメント教育を例に2020

    • 著者名/発表者名
      山内豊明
    • 雑誌名

      看護教育

      巻: 61 ページ: 794-801

  • [雑誌論文] 知の可視化と継承2020

    • 著者名/発表者名
      山内豊明
    • 雑誌名

      日本臨床看護マネジメント学会誌

      巻: 2 ページ: 1-10

    • オープンアクセス
  • [図書] 訪問看護アセスメント・ハンドブック2020

    • 著者名/発表者名
      山内 豊明、広瀬 純子
    • 総ページ数
      350
    • 出版者
      中央法規出版
    • ISBN
      978-4-8058-8206-1
  • [図書] 看護必要度 第8版2020

    • 著者名/発表者名
      筒井孝子、山内豊明
    • 総ページ数
      332
    • 出版者
      日本看護協会出版会
    • ISBN
      978-4-8180-2265-2

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi