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2021 年度 実績報告書

チームの納得を促進するための看護師のコーディネート力向上プログラム開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 19H03934
研究機関埼玉県立大学

研究代表者

飯岡 由紀子  埼玉県立大学, 大学院保健医療福祉学研究科, 教授 (40275318)

研究分担者 杉本 知子  北里大学, 看護学部, 教授 (00314922)
辻 恵子  慶應義塾大学, 看護医療学部(藤沢), 准教授 (30338206)
小倉 泰憲  山形大学, 理学部, 教授 (60623824)
中澤 良子 (大場良子)  埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (80381432)
関谷 大輝  東京成徳大学, 応用心理学部, 准教授 (80619213)
廣田 千穂  埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 研究員 (80833079)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード看護学 / 調整 / コーディネート / チーム医療 / プログラム開発
研究実績の概要

以下の基礎研究を踏まえ看護師のコーディネート力向上プログラムを開発している
1.調整力(コーディネート力)概念分析:Rodgersの概念分析アプローチにて概念分析を行った。調整力(コーディネート力)の属性は、俯瞰的見解からの課題の明確化、意思疎通の促進、関係者・組織への交渉、全体バランスの整理、関係基盤の構築が抽出された。
2.質的研究:専門看護師9名に半構造化面接を行った。調整力を構成する要素として、相手を理解し尊重する、役割を周知する、相手を脅かさない、キーパーソンを見つけるなどの内容が抽出された。
3.看護師の調整力の実態:1と2の研究成果を基にアイテムプールを作成し、看護師の調整力尺度を開発した。日本の看護の現状を踏まえ、コーディネート力ではなく「調整力」として尺度を開発することとした。内容妥当性、表面妥当性の検討を行った。その後、関東県内の大規模病院の常勤看護師を対象に調査を行った。全体バランスの整理、関係者・組織への交渉の項目は平均得点が低い傾向があり、調整力を促進するためにはこれらの能力を向上させることが重要であることが明らかとなった。
4.看護師の調整力を向上する教育プログラム開発:1から3の研究成果を基に、教育プログラムを開発している。尺度開発と同様にプログラムも「調整力」を主要概念として構築している。教育プログラムの内容は、調整力やチーム医療・IPWに関する知識を提供するだけでなく、実践的に調整力を体得していく必要があると考え、ワークを中心とした体験型のプログラムとして開発している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究における調査対象は看護師であり、新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況により多大な影響がある。調査期間が延長しながら、調査協力施設の管理部門と綿密な連絡を繰り返し、看護師の心身の負担を最小限になるよう十分な配慮をして調査を行う必要があった。また、研究代表者や分担者は、医療従事者の教育機関に所属しており、通常の業務に加えて、新型コロナウイルス感染の感染予防対応や、実習や演習に関する教育活動の変更などに対応する必要があった。これらが、研究活動に大きな影響をもたらした。ITの活用などを駆使して対応しているが、当初の計画よりもやや遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

1.看護師の調整力を促進する教育プログラムの開発
教育プログラムの対象、目的・目標、内容、スケジュールを検討する。実態調査結果を踏まえ、より強化する必要性が高い要素を踏まえて内容を検討する。また、臨床の看護師を対象としているため、実行可能性や継続性を含めて、プログラムの内容やスケジュールを構成する。
研究分担者に看護管理分野や基礎看護領域の研究者を加え、多領域から多角的な検討を重ねて教育プログラムを開発する。
2.看護師の調整力を促進する教育プログラムの実行可能性と効果の検証
1で開発した教育プログラムを介入とした介入研究を行う。対象者やプログラム実施者の満足感、負担感などを調査し実行可能性を検討する。また、設定したアウトカム指標の適切性について検討する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] 多職種連携におけるコーディネート力尺度(MCAS)の開発-がん医療に携わる医療専門職を対象とした信頼性と妥当性の検討-2023

    • 著者名/発表者名
      飯岡由紀子、大場良子、廣田千穂、他
    • 雑誌名

      Palliative Care Research

      巻: 18(1) ページ: 1-10

    • DOI

      10.2512/jspm.18.1

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 看護師の調整力(コーディネート力)の概念分析2022

    • 著者名/発表者名
      飯岡由紀子、杉本知子、辻恵子
    • 雑誌名

      日本看護学教育学会

      巻: 32(2-1) ページ: 15-26

    • DOI

      10.51035/jane.32.2-1_15

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2023-12-25  

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