研究分担者 |
鈴鴨 よしみ 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (60362472)
岩永 和代 福岡大学, 医学部, 准教授 (40461537)
甲斐 一郎 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 名誉教授 (30126023)
羽場 香織 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (90419721)
栗田 麻美 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (00574922)
高橋 綾 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (70331345)
石橋 曜子 福岡国際医療福祉大学, 看護学部, 講師 (70469386)
原 頼子 久留米大学, 医学部, 教授 (60289501)
新 裕紀子 久留米大学, 医学部, 助教 (10782055)
太田 一郎 近畿大学, 奈良病院, 講師 (00326323)
上村 裕和 奈良県立医科大学, 医学部, 病院教授 (90285370)
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研究実績の概要 |
Primary Outcomeは、情報的・心理的看護介入のほうが情報提供のみと比較して, 術前から退院3か月後までの喉頭摘出者の心理的適応とQOLが下降することなく維持向上できるのかを明らかにすることであった。Secondary Outcomeは、情報的・心理的看護介入のほうが情報提供のみと比較して, 退院1年後までの心理的適応とQOLが向上し続けることができるのかを明らかにすることであった。研究デザインは、今までの申請者らの研究結果に基づいて作成したガイドブックを用いた情報提供と面接を用いたRandomized Controlled Trialによる介入研究であり, 質問紙調査を用いた量的研究であった。 CONSORT(Consolidated Standards of Reporting Trials)のガイドラインに従いランダム化を行った。 対象数は近年、後頭全摘出術件数が大幅に減少している上にCOVID-19の影響を受けて66例の対象数であった。ガイドブックのみ配布する対照群31例とガイドブックおよび面接を定期的に行う介入群35例に分けて面接効果を検証した。結果、Primary Outcomeの術前から退院3ヶ月後までの介入群の喉頭摘出者の心理的適応とQOLは下降することなく維持した。PF,RP,REは、退院3ヶ月後にQOLが対照群より逆転した。Secondary Outcomeの介入群のほうが退院1年後まで心理的適応とQOLは向上し続けることができることを明らかにした。心理的適応の不安・うつが術前では介入群が低値だったが、退院3ヶ月後は逆転していた。このことから、術前から退院1年後まで継続した面接を行うケア体制づくりの必要性が示唆された。今後は、術前から退院1年後まで継続した面接フォロー体制を行えるケアチームを構築し、定着させていくことが課題である。
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