| 研究課題/領域番号 |
19H03945
|
|---|
| 研究機関 | 兵庫県立大学 |
|---|
研究代表者 |
本田 順子 兵庫県立大学, 看護学部, 准教授 (50585057)
|
|---|
| 研究分担者 |
山口 未久 京都府立医科大学, 医学部, 助教 (20771132)
粟野 宏之 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (30437470)
宮脇 郁子 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (80209957)
勝田 仁美 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (00254475)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
| キーワード | 慢性疾患 / セルフケア / 小児 / 家族 / 親子関係 |
|---|
| 研究実績の概要 |
幼少期から若年成人期までの子どもの発達段階別に，Synthesis research（既存の研究結果の統合）を行い，保護者から子どもへの役割移行における家族内の相互作用について明らかにすることを目的とし，本年度は，慢性状態の子どものセルフケア習得における親子相互作用について系統的レビューを行った．文献の検索にはPubMedとCINAHLを使用し，青年期、子供、幼児、核家族、ひとり親家族、親子関係、セルフケアなどをインデックスとして検索を行った．その結果，多くの論文が青年とその親に焦点を当ており，慢性的な状態で生活している子どもは，楽しいアクティブな学習と家族の社会的プロセスを通したセルフケアのサポートがされていた．親にとっての主要な問題は，子どもの苦痛を防止または最小限に抑えることであり．これは，親自身の感情的な不快感と密接に関連していることが明らかとなった．
また，慢性疾患を持つ子どもが意思決定を行う際に保護者どのような相互作用が行われているかを明らかにすることを目的とし，0～14歳の間にⅠ型糖尿病，ネフローゼ症候群、先天性心疾患の診断を受けた現在も治療の継続・外来フォローを受けている15歳から24歳である患者とその保護者を対象とした半構成面接調査を実施した．2019年度は慢性疾患をもつ子ども6名、保護者5名（計11名）にインタビューを行った．11名のインタビューについては，逐語録を作成し，グランデッドセオリーアプローチに基づき分析中である．2020年以降，COVID-19の感染拡大防止のため病院施設での調査を中断している．調査再開が可能となり次第インタビュー調査を再開予定である．
|
| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度行う予定であった系統的レビューとインタビュー調査を実施することができた．また，系統的レビューの結果については，国際学会にて公表することができた．2020年以降，COVID-19の感染拡大防止のため病院施設での調査を中断しているが，その間，文献レビューの結果，面接調査の結果の分析を進めている．今後，調査再開が可能となり次第インタビュー調査を再開予定である．
|
| 今後の研究の推進方策 |
今年度は，子どものセルフケア習得に焦点を当てて幼少期から若年成人期までの子どもの発達段階別に，Synthesis research（既存の研究結果の統合）を行ったが，今後は，疾患別での保護者から子どもへの役割移行における家族内の相互作用について明らかにしていく．また，インタビューと親子の診察や入院の場面を参加観察することにより，家族内の相互作用の現象を明らかにしていく予定ではあるが，COVID-19の感染拡大防止策を講じながら，会議やデータ収集も遠隔での方法を取り入れ，研究を進めていく必要があり，親子の診察や入院の場面を参加観察することは難しい可能性がある．研究手法については，状況をみながら，適宜アレンジしていきたい．
|
