研究課題/領域番号 |
19H03953
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研究機関 | 日本赤十字看護大学 |
研究代表者 |
齋藤 英子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (90375618)
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研究分担者 |
永田 雅子 名古屋大学, 心の発達支援研究実践センター, 教授 (20467260)
井村 真澄 日本赤十字看護大学, 看護学部, 特任教授 (30407621)
大城 昌平 聖隷クリストファー大学, リハビリテーション学部, 教授 (90387506)
齋藤 明香 群馬大学, 大学院保健学研究科, 助教 (90736480)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 新生児行動観察 / 親子関係 / ネットワーク形成 / アジア・太平洋 |
研究実績の概要 |
本研究は、以下の4つの研究で構成されている。 【研究1】のNBOに関するスコーピングレビューは、NBOを開発した研究所の関係者らへ進捗を共有しつつ、研究協力者と研究分担者らとともに新しい知見が出ているかを確認するために、再度系統的に文献を収集・精読した。現在、査読結果を踏まえて修正をしている段階にある。 【研究2】は、モデル地域となる愛知県と東京都で育児支援を行う研究協力者の介入者トレーニングとトレーニング後のフォローアップを継続してリモートで行った。リモートトレーニングとなるため、これまでの介入場面を撮影した動画を集めてNBOの介入の信頼性と妥当性を高められる教育ビデオを作成した。トレーニングを受けた介入者は自身の介入を振り返りながら実践で介入を繰り返し経験することにより、子どもへの親の関心が高まり、子どもの成長・発達を親が的確かつ前向きに捉えられるようになってくることで、家庭訪問等の場面における親子支援への活用の有効性を実感されていた。次年度は対面でもトレーニング後のフォローアップを行い、介入の信頼性と妥当性を更に高めていく。 【研究3】は、NBOを用いた父親も含めた家族への効果的な介入プログラムの開発と検証である。プレテストの結果をふまえて、研究協力施設における倫理審査や介入者トレーニングを継続して行った。また、感染の状況を鑑みながら複数回研究計画を修正した。研究協力施設の倫理審査の承認を得次第、開始できるよう準備をしている。 【研究4】については、今年度は感染状況が落ち着かなかったため、研究に関する渡航は行わず、webでの情報交流を定期的に行った。次年度7月にダブリンで開催予定のWAIMHに合わせて、アジア・太平洋地域各国の専門家が参集する予定であり、ここでプログラムについて相談し、情報交換を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
臨地で行う介入であるためCOVID-19感染の状況に応じて、方法を工夫し、計画を調整・変更しながら進めている。リモートによる介入者教育にて臨地で介入できるレベルまで鍛錬されてきている。
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今後の研究の推進方策 |
【研究1】スコーピングレビュー論文の公表を終える。公表した成果を各国の専門家らと共有し、意見をいただく。 【研究2】介入者による介入の信頼性と妥当性を高められる支援を対面で実施する。該当地域におけるNBOの活用について、研究協力施設やその地域で活動している協力者らとともに議論し、介入効果の検証に向けた準備を行う。 【研究3】研究協力施設の研究倫理審査において承認を得た後、介入者による介入の信頼性と妥当性を確認するとともに、介入研究の募集を開始し進めていく。 【研究4】2023年7月にアイルランドのダブリンで開催されるNBO国際トレーナー会議へ出席し、各国の専門家との交流を深める。また、アジア・太平洋地域からマスタートレーナーを招聘し、国内で国際カンファレンスを開催する。国内外の専門家と最新の知見を共有する機会を持つ。
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