研究課題/領域番号 |
19H03966
|
研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
高橋 恵子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (90299991)
|
研究分担者 |
新福 洋子 広島大学, 医系科学研究科(保), 教授 (00633421)
大森 純子 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50295391)
朝澤 恭子 東京医療保健大学, 看護学部, 准教授 (70737155)
亀井 智子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (80238443)
麻原 きよみ 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (80240795)
有森 直子 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90218975)
射場 典子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (00258980)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | People-Centered Care / 市民主導型ケア / パートナーシップ / 市民 / 保健医療者 / 教材開発 |
研究実績の概要 |
【目的】今年度の研究では、市民と専門職が共に考える市民主導型ケア(PCC)の教材開発を目指し、教材(試作版)の利便性、内容妥当性と表面妥当性を検討する目的で、ユーザビリティ評価を行った。【方法】教材(試作版)は、「PCCとは」「PCC実践例(相談場面)」「PCC活動事例」の3つのパートに分け、8つの説明動画をアップロードした。調査対象は、PCCの取り組みを理解するユーザ(市民、専門職者、教育者)とし、機縁法を用いて協力候補者を選出し、同意の上、教材を案内し視聴後に、Webアンケートで教材の利便性と妥当性の回答を求めた。調査内容は、属性データ、試作版教材の体裁・教材のわかりやすさ・活用性や満足度などの全体的な評価を行った。【結果】市民8名、保健医療専門職10名、教育者7名の計25名から協力回答が得られた。対象者の属性は、年代は50歳代が最も多く、女性が22名であった。PCC教材の妥当性としては、文字の大きさ、デザイン、情報量、情報のバランス、分かりやすさ、サイト操作性について、80%以上が「そう思う」から「ややそう思う」の評価を示した。PCCについての理解、PCCの重要性の理解、教材サイトの役立ち、全体の印象の良さについても、95%以上が「そう思う」から「ややそう思う」の評価を示した。良かった点としてPCCの具体例の動画が紹介され分かりやすいことが挙げられた。同時に「あまりそう思わない」の項目回答もみられ、改善点には、デザインの統一性や操作上の工夫(視聴したい動画を自由に選択でき、ホームに戻る操作法)などが挙がった。また英語版教材の必要性も72%の回答があった。【考察】対象者の評価から、教材の改善点はあるが、専門職や教育者だけでなく、市民にとっても、概ね分かりやすい内容で、PCCの重要性が伝わる教材になっていたことが示された。また英語版の教材作成の必要性も確認できた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度に研究代表者の不測の怪我により、調査準備がであった研究計画書の作成が困難となり、調査を延期して実施したが、その後は概ね順調に進んだ。
|
今後の研究の推進方策 |
今後の計画は、教材のユーザビリティ評価の結果を基に、日本語版のPCC教材の改善と同時に、グローバルヘルスを視野に入れた市民と専門職とのパートナーシップを目指し、英語版のPCC教材を作成し、2023年度に市民と保健医療者が共に考える「市民主導型ケア(PCC)」教材を完成させる。
|