研究分担者 |
美馬 達哉 立命館大学, 先端総合学術研究科, 教授 (20324618)
渡邊 龍憲 広島大学, 医系科学研究科(保), 助教 (20868400)
緒方 勝也 国際医療福祉大学, 福岡薬学部, 教授 (50380613)
鈴木 誠 東京家政大学, 健康科学部, 教授 (80554302)
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研究実績の概要 |
1.「背外側前頭前野への経頭蓋静磁場刺激がワーキングメモリ及び事象関連電位に与える影響」健常成人13名の左背外側前頭前野に対する静磁場刺激,及び疑似刺激を26分間,別日にランダムな順序で行った.被験者は,刺激前,刺激中(刺激開始20分後),刺激終了直後,刺激終了15分後に2-back課題を行った.また,国際10-20法のF3,Fz,F4より脳波を記録し,事象関連電位のN2成分とP3成分について潜時と振幅を算出した.エラー頻度の指標であるd-primeは,tSMS刺激条件において,刺激終了直後に有意に低下した.N2の潜時は,tSMS条件において,刺激終了直後に有意に延長した.N2はターゲット刺激と非ターゲット刺激の選別や判断に関連することから,N2潜時の延長は、左背外側前頭前野へのtSMSによってワーキングメモリの保持が抑制され,刺激の判断が困難になったことが関与したと考えられた.Chen, Kirimoto et al, Brain Sciences, 2021 2.「一次運動野に対する静磁場刺激が局所およびネットワークの自発的脳律動に及ぼす影響」一次運動野に対するtSMSにより同側前頭部及び対側頭頂領域におけるθ帯域の同期活動が惹起されることを明らかにした.Shibata, Kirimoto et al, Scientific Report, 2021 3.「前頭眼窩皮質に対する静磁場刺激により,Go/No-go課題のパフォーマンスは変化しない」前頭眼窩皮質に20分間のtSMSを行った結果,Go/No-go課題の正確性,速さ共に変化は認められなかった.前頭眼窩皮質に対するtSMSの介入効果を評価するためには,より認知負荷が高い課題を設定する必要がある.Watanabe, Kirimoto et al, Brain Sciences, 2021
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