研究課題/領域番号 |
19H03980
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
阿部 弘基 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (40737409)
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研究分担者 |
宮崎 智之 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (30580724)
高田 薫子 横浜市立脳卒中・神経脊椎センター(臨床研究部), 臨床研究部, 研究員 (30834543)
齊藤 勇二 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 病院, 医員 (50776094)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | リハビリテーション / 脳卒中 / パーキンソン病 / 可塑性 / AMPA受容体 / PET画像 |
研究成果の概要 |
脳内の可塑性とは、神経細胞同士のつながりが行動や学習で変化することであり、これを中核的に担う分子がAMPA受容体である。本研究ではPET画像(AMPA-PET)を用いて、脳卒中のリハビリテーション過程やパーキンソン病における脳内AMPA受容体を可視化・定量化した。脳卒中片麻痺の患者さんのリハビリテーション過程では帯状回においるAMPA受容体増加量と回復量が正の相関をすることをが示された。帯状回以外にも前頭葉の一部でAMPA受容体量の増加を認めた。脳卒中失語症においても言語関連脳領域でAMPA受容体量の増加を認めた。パーキンソン病では後頭葉で症状とAMPA受容体量に負の相関があった。
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自由記述の分野 |
臨床神経学、神経生理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
リハビリテーションは個別化医療の代表であり、患者個々の障害程度や症状に合わせて最大限の回復や代償動作の獲得を目指す。一方で、特に脳卒中では発症後に回復しやすい時期が存在することが知られているが、この時期のヒトの脳内における生物学的な理解は不十分であった。本研究では、シナプス機能分子という神経細胞の働きを中核的に規定しているAMPA受容体の変化量をはじめて脳卒中患者さんのリハビリテーション過程の生体脳で示すことができた。またパーキンソン病においても症状とAMPA受容体の関係を示すことができた。これらの結果は、脳卒中やパーキンソン病において障害を克服するための治療法開発の基盤となる。
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