研究課題
基礎的研究: 1)骨格筋細胞(C2C12)を用いた温熱刺激によるin vitro研究:温熱刺激は、Akt/mTOR/4E-BP1およびS6K1を活性化して骨格筋分化マーカーであるMEF2D、MRF4、Myf5、MyoD1の蛋白の発現が増大することが明らかとなった。2) 温熱刺激のラット骨格筋に及ぼすin vivoの検討: Wistar系雄性ラットの右後肢に温熱刺激を1回20分与え、細胞内Ca2+濃度ならびに筋蛋白質合成系に及ぼす効果につき検討した。温熱刺激単回負荷により腓腹筋の細胞内Ca2+は上昇するとともに、AKT, mTOR, S6のリン酸化は負荷後コントロールと比較して有意に増加した.さらに、温熱刺激を1回20分、計7回負荷すると筋重量と筋線維径の増大を認めた.マイクロアレイによる遺伝子解析では、低下した遺伝子にはCol1a1, Col1a2などのextracellular matrixに関連する遺伝子がみられた。臨床研究:加圧トレーニングでは,血流制限による低酸素により速筋線維の動員を促し、高強度トレーニングと同様の筋肥大,筋力増強が望めるとされている。そこで、高齢心疾患患者の肘関節屈曲伸展運動において,筋活動に及ぼす影響を検討した.被験者は,重症大動脈弁狭窄症にてTAVI を施行した患者である。高齢心疾患患者においても、適切な加圧圧によるトレーニングは筋活動を増大した.現在、サルコペニア患者での慢性効果につき検討を開始している。さらに、心大血管手術後早期の患者において、加圧トレーニングを導入し、その効果ならびに安全性に関する検討を実施した。3ヶ月間の加圧トレーニングにより手術早期患者7名で検討し、その有用性ならびに安全性が確認され、その中には、サルコペニアから脱却できた症例も見られている。温熱刺激(和温療法)による臨床研究も実施している。
2: おおむね順調に進展している
基礎研究ならびに臨床研究ともおおむね順調に進んでいる。
今後、さらなる臨床研究の継続と廃用モデルでの基礎的検討を予定している。
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