研究課題/領域番号 |
19H03988
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
大鶴 直史 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (50586542)
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研究分担者 |
柴田 和久 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, チームリーダー (20505979)
菅田 陽怜 大分大学, 福祉健康科学部, 講師 (30721500)
木村 慎二 新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (40361901)
大西 秀明 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (90339953)
吉野 敦雄 広島大学, 病院(医), 講師 (90633727)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 慢性疼痛 / 脳磁場計測 / 認知行動療法 |
研究実績の概要 |
本研究課題は、現在慢性疼痛治療として推奨されている認知行動療法の効果向上と再発防止を目的として、それぞれに関わる神経基盤を解明することを目的としている。 2年目である2020年度は、新型コロナウィルスの影響により、大幅に進捗状況が遅れている。これまで行ってきた集団での認知行動療法実施が困難となったこと、脳磁場計測装置による脳活動計測が平常時と比べると円滑にできなくなったことが上げられる。2021年度もその影響はある程度持続すると考えられる。そこで、昨年度から認知行動療法の実施をオンラインへ移行する準備を開始した。具体的には、うつ、不安、痛みへの破局的思考、痛みへの注意、内受容感覚の気づき、失感情などの心理評価としての質問紙を、オンラインで実施可能かの手続きを行っている。また、認知行動療法のためのワークシート記入などに必要なオンラインアプリの開発なども並行して進めている。準備ができ次第、オンラインによる認知行動療法介入を開始する予定である。それに加えて、可能な限り認知行動療法による介入前後の脳磁場計測を実施し、当初の目標通り認知行動療法の効果に関連する脳情報の抽出に努める。 初年度に計測が終了していた25名に関しても、随時解析を進めている。これらのサンプルにより、目的に適した脳内ネットワーク指標を確定し、新たに取得したデータを使用して検証を行いたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルスの影響により、2020年度までに目標としていた75名のデータ取得が25名にとどまっており、研究計画の主要介入である集団による認知行動療法実施そのものが困難な状況になっている。新たにオンラインでの認知行動療法介入の準備を早急に進め、可能な限り目標到達に近づきたい。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度から新型コロナウィルスの影響下でも集団による認知行動療法が実施できるように、オンライン化を進めている。研究計画に一部変更を余儀なくされている部分があるが、オンライン認知行動療法の介入前後に脳磁場計測を実施し、治療効果を説明する神経基盤の探索を実施する。これにより非対面型の認知行動療法の神経科学的根拠となるデータを蓄積していく。
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