研究課題
本研究課題では超音波照射により骨格筋細胞や脂肪細胞から放出されるエクソソームの存在と作用を明らかにし,糖尿病モデルの骨格筋の微小血管障害に対する効果とエクソソームを介した作用効果を検証することを目的とした。糖尿病の合併症において,組織の微小血管は異常な形態を形成し,血管退行へと進行することを見出し報告した。血管新生抑制に関連する因子やマイクロRNA,慢性微小炎症に関する因子を解析し,エクソソームを介した超音波の影響を評価している。これらの評価から糖尿病性微小血管障害に対するエクソソームによる超音波の作用効果について検証を行った。骨格筋細胞に超音波を照射して,放出されたエクソソームを検出し,各種の条件検討を行った。分化した筋管細胞に超音波を照射して回収した上清からエクソソームを抽出し,ナノトラッキング解析にて比較を行ったところ,2-3倍の増加が検出された。また,CD63の発現を確認した。これらを炎症を惹起した培養細胞に添加したところ,TNF-α等の炎症マーカーを低下させた。また,骨格筋細胞から放出されるエクソソームの遺伝子発現解析を行ったところ,miR-206-3p, miR-378a-3p等のmiRNAが含まれることが見出された。超音波によって骨格筋細胞から放出されたエクソソームは重要な細胞間コミュニケーション作用を有することが示唆された。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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