研究課題
加齢に伴い筋収縮/レジスタンス運動に対する筋タンパク質合成応答が低下する(レジスタンス運動抵抗性)。レジスタンス運動抵抗性は加齢に伴う筋萎縮(サルコペニア)の一要因であると考えられ、その改善はサルコペニアの予防・改善に重要な役割を果たすと考えられるが、そのメカニズムは不明な点が多く、有効な改善手法も知られていない。本研究では加齢に伴う解糖能力の低下やインスリン抵抗性の増大がレジスタンス運動抵抗性に関与しているのではないかという仮説を立て、実験動物のレジスタンス運動モデルを用いて仮説検証およびレジスタンス運動抵抗性の克服手法の開発を試みる。これまでに解糖系酵素ヘキソキナーゼ(HK)阻害剤2-デオキシ-D-グルコースが安静時と高強度筋収縮後の筋タンパク質合成をともに抑制したことから,HKの発現改善が骨格筋に及ぼす影響について検討した.その結果,HK1とHK2の過剰発現によって骨格筋重量が増加することが分かった.レジスタンス運動の繰り返しによって(トレーニング)HK1とHK2はともに増加することから,HKはレジスタンス運動による筋重量の増加に関与している可能性が示唆された.また,昨年度までに血中乳酸濃度の増加は筋タンパク質合成に影響を及ぼさないことを観察していたが,細胞内乳酸濃度を増加させたとこと,筋タンパク質合成が増加した.
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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