本研究においてはメタボライトの変化に着目し研究を実施した。まずBAIBA(beta-aminoisobutyric acid、βアミノイソ酪酸)の変化を捉えるべく、運動群、非運動群の血清、骨格筋を用いてメタボローム解析を実施した。残念ながら、BAIBAは検出以下であった。しかし、この解析でトリプトファン代謝物のキヌレニンが、運動で減少していることを捉えることができた。一方、マイオカイン・アイリシンについても有意な増加は認めなかった。予定した実験を実施したが、今後は運動によるトリプトファン・キヌレニンの変化に着目し、臓器における代謝酵素の変化や、がん微小環境の変化に関する検証を行う予定である。
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