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2023 年度 研究成果報告書

アルコール脱水素酵素の臓器障害発症への関与

研究課題

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研究課題/領域番号 19H04038
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分59040:栄養学および健康科学関連
研究機関日本大学

研究代表者

奥田 貴久  日本大学, 医学部, 教授 (20620305)

研究分担者 成尾 宗浩  日本医科大学, 大学院医学研究科, 研究生 (00772310)
五十嵐 勉  日本医科大学, 医学部, 准教授 (10421190)
根岸 靖幸  日本医科大学, 医学部, 准教授 (50644580)
草野 麻衣子  昭和大学, 医学部, 准教授 (60733574)
高成 広起  徳島大学, ポストLEDフォトニクス研究所, 准教授 (70723253)
勝山 碧  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (90803700)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワードアルコール脱水素酵素 / 脂肪肝 / 骨粗鬆症 / 突然死
研究成果の概要

本研究は、Class Ⅲアルコール脱水素酵素がアルコール疾患の発症に如何に関わっているかを明らかにするため、肝臓・骨・心臓について、ADH遺伝子欠損マウスに慢性飲酒させる比較動物実験を行った。肝障害では、Adh5Kマウスに慢性飲酒させても脂肪肝にならなかった。骨研究では、慢性飲酒で骨内の免疫細胞、特に樹状細胞、マクロファージ、natural killer T 細胞など自然免疫系が抑制され、適切な炎症が惹起されていなかった。心臓では、線維化、腫瘍形成、炎症、代謝など複数の転写経路がアルコールによって活性化され、特にAdh1遺伝子欠損がNFkBを介した炎症と線維化を促進することが明らかになった。

自由記述の分野

法医学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究結果では、これまで全く不明であったAdh5の、慢性飲酒における臓器障害惹起のメカニズムを明らかにした。肝臓ではAdh5が脂肪肝の増悪因子として働いていることが示唆された。骨では、Adh5の枯渇がアルコール多飲や代謝性疾患で認められる可能性があるが、これらにより発症する骨梁減少、骨脆弱性、骨粗鬆症の発症の鍵酵素の可能性がある。アルコール多飲による骨粗鬆症では、骨内の適切な炎症が行われていないという知見を得た。またいわゆるビンジドリンクは突然死の原因の可能性が指摘されているが、このようなアルコールによる催不整脈性や心臓の病態形成のメカニズムを解明する重要な基礎データとなることが期待される。

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公開日: 2025-01-30  

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