研究課題/領域番号 |
19H04059
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
園生 智広 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (70614866)
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研究分担者 |
河上 和紀 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (00805749)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | サルコペニア / alpha klotho / 骨格筋 |
研究実績の概要 |
初年度として、当講座で所有していたklotho-floxマウス(klotho遺伝子のエクソン2の上・下流にLox Pが挿入されている配列を持つ)に、新規購入した骨格筋特異的なタンパク質であるMyosin light chain 1(Myl1)遺伝子のプロモーターの下流にCre recomninase遺伝子が挿入されているマウスを掛け合わせ骨格筋特異的klothoノックアウトマウスを作成した。表現型の確認等を実施する予定の週齢および検体数の確保には2020年度となるため、遺伝子改変動物を用いた「骨格筋におけるklothoの働きの解明」および「分泌型klothoの産生組織としての骨格筋の割合」の検討は2020年度以降に明らかにする予定である。 また、マウス筋芽細胞株C2C12を用いた、身体運動様の刺激が骨格筋のklotho発現量に及ぼす影響を検討する研究に関しては、初年度として、実験機器である培養細胞伸展装置を購入し設置した。予備実験として、上記細胞を専用のストレッチチャンバーにて培養し、ストレッチおよび電気刺激を負荷したが、予想より細胞の接着条件が難しく、実験計画を遂行するための最適なプロトコルを検討中である。2020年度としては、ストレッチチャンバーを使用しない薬理学的なアプローチの培養実験を優先的に実施しつつ、ストレッチ負荷等の実験も完遂したい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度に主に実施予定であった、マウス筋芽細胞株を用いたin vitroの研究では、実験機器の購入および納品が10月と想定より遅くなった事、および実験方法の手技の問題等で進行が遅れている。しかしながら、骨格筋特異的klothoノックアウトマウスの作成が、当初の予定よりも早く進行し、2020年度前半には表現型の確認が完了する状況であるため、総じて概ね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
骨格筋特異的klothoノックアウトマウスの表現型の確認により、2020年度中には分泌型klothoタンパクの産生組織としての骨格筋の割合を明らかにする事ができ、仮説通りであれば論文発表まで遂行したい。また、年度後半には、このノックアウトマウスを腎臓の部分切除による慢性腎臓病様の病態にする事で、慢性腎臓病によるサルコペニアに対する骨格筋のklothoの役割を検討したいと考えている。 マウス筋芽細胞株を用いたin vitroの研究では、学内の同様の培養細胞伸展装置を使用した経験のある先生にアドバイスをいただきながら、初年度に遅延した分を随時進行していく予定であるとともに、実験が比較的容易な薬理学的なアプローチでの培養実験を迅速に実施する予定である。
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