本研究では、骨格筋量・体力と関連するマイオカインと心血管代謝リスク因子との因果関係を推定するため、939名の中高齢男女を対象とした横断研究およびメンデルランダム化解析を行った。その結果、本研究で分析したマイオカインX、YおよびZの安静空腹時の血清濃度は、骨格筋量の指標である骨格筋指数と負に関連すること、また、これらの血清濃度が高いほど心血管代謝リスクが高いことが明らかになった。さらに、ゲノムワイド関連解析によりこれらのマイオカイン濃度と関連する一塩基多型を探索し、それらを用いたメンデルランダム化解析を行った結果、マイオカインXおよびZといくつかの心血管代謝リスク因子との因果関係が示唆された。
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