研究課題/領域番号 |
19H04084
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
末永 幸平 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (70633692)
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研究分担者 |
五十嵐 淳 京都大学, 情報学研究科, 教授 (40323456)
海野 広志 筑波大学, システム情報系, 准教授 (80569575)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | モデル検査 / PDR / IoT |
研究実績の概要 |
モデル検査アルゴリズム PDR の本質を探るための研究として,lattice theory を用いた PDR の抽象化を行った.この抽象化では PDR が操作するフレームと呼ばれるデータ構造が抽象的な lattice の元で表現される.PDR の各操作がこの抽象化においてどのように表現されるかを定義し,その正しさの証明を行った.また,この抽象化から,新しい PDR アルゴリズムを含む様々な PDR アルゴリズムが導出されることを示し,その性能を実験によって確認した. また,IoT システムにおいて機微情報を伴うデータをセキュアにサーバクライアントシステムでモニタリングを行うための手法として,準同型暗号を用いた手法を研究した.この手法では,クライアントで発生したデータを完全準同型暗号を用いて暗号化して,暗号文をサーバに送信する.サーバはこの暗号文に対して,準同型暗号のための演算を用いてモニタリングを行い,結果を暗号化した暗号文をクライアントに送る.クライアントは暗号文を復号することでモニタリング結果を得る.この手法によって,サーバからクライアントのデータは秘匿され,クライアントからはサーバのモニタリング手法が秘匿される.この手法を実装し,血糖値のモニタリングを想定したケーススタディを行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究成果は順調に得られており,当初想定されていた課題を含めた進捗が出ている.
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今後の研究の推進方策 |
最終年度であることを鑑みて,これまでの研究成果を統合したうえでさらに発展させる予定である.
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